35話 ページ35
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翌朝、学校のトイレの鏡に映った自分の姿に唖然とする。
目は腫れて、目の下にはクマができていた。
ブサイクー…。
私はホームルームには出たものの、頭はガンガンするし、なんだかもうろうとして授業に出る気になれなくて、屋上の木の下に横になった。
ここは屋上で唯一花壇から隠れて見えないところだった。
ゴロンと寝返りをうつと、人影が見えた。
「うわぁっ」
「よぉ」
「あ…。ここ仁王君の特等席なんだっけ…ごめん」
立ち上がろうとすると、『いいからいいから』と言って私を止めた。
「今日は許しちゃる。お前さん、非常事態みたいじゃからのう」
そう言って仁王くんも隣に横になった。
……
しばらくの沈黙が流れる。
「…何があったか聞かないの？」
「ん？ あぁ。話したかったら聞いちゃるよ？」
「…ううん…」
今は何も聞かずにただ黙ってそばにいてくれるのが嬉しかった。
涙は昨日流し尽くしたはずなのに、また込み上げてくる。
私は堪えた。
だけど堪えきれなくて、音もたてずに一粒ポロリと頬に流れた。
「今ここには他に誰もおらん。泣きたい時はちゃんと泣け。胸ぐらいなら貸しちゃるから」
「かっこつけちゃって…」
私は力なくふっと笑うと、途端に力が抜けて、一生懸命堪えていた涙腺が一気に緩み、せきを切ったように涙が溢れた。
身体のどこにこんな水分が残っていたんだろう…。
子供みたいにわんわん泣いた。
仁王君は私が泣き止むまで、何も言わずにただそっと隣にいてくれた。
思い切り泣くと、流した涙の分だけ心が軽くなった気がする。
そしてひとしきり泣くと、泣き疲れて、私の意識はだんだんと遠のいていった。
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朔 - 上手い！！上手すぎます！！！どっちも好きすぎるのですが私の答えは決まってしまいました！！！ (2021年6月15日 1時) (
レス) id: 2e63a126ca (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 亜弥*さん» ありがとうございます！！(*^_^*) (2015年8月23日 21時) (レス) id: 42a026aa1a (このIDを非表示/違反報告)
亜弥* - どっちにしようかまよう! あと、これからも頑張って下さい。読むのが楽しみです (2015年8月23日 1時) (レス) id: de645498d4 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 菊姫さん» 菊姫さん、ありがとうございます！泣いてくれたなんて恐縮です>_< 励みになります！ (2015年2月3日 8時) (レス) id: 1b761003cc (このIDを非表示/違反報告)
菊姫 - 前のお話を読んで泣いちゃいました！感動的ですね…これから3人の関係がどうなるのか気になります！ 更新頑張って下さいっっ！！ (2015年1月31日 22時) (レス) id: 22b58266a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩 | 作成日時：2014年10月20日 20時
