21話 ページ21
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「まったくー。さっきのはとんだとばっちりだよ」
昼休みになって私の机の上にお弁当を広げるヒナにこぼした。
「やー！Aってば授業中に手を振りあっちゃってさ！きゃーっ//// 付き合う前のほんのちょっと手前の時が一番ときめいて楽しいんだよねーっ。いいないいなぁ〜」
ヒナは私の言葉を完全に無視してキャッキャとはしゃぐ。
「残念ながら付き合うなんて夢のまた夢ですからー」
私ははしゃぐヒナを横目に棒読みで言葉を放った。
でもほんと、そう思う。
だってこれまで友達でいた期間が長くて、おまけに元恋人の親友なんて、まず恋愛対象外でしょ。
スタートラインにすら立ててないと思うもん。
「ヒナこそどうなのさ。イイカンジなのはヒナのほうでしょぉが。もう付き合っちゃってたりして？！」
仕返しとばかりにからかってみる。
ヒナは急にパッと赤くなってモジモジする。
クスッ。可愛いなぁ。
「どこ高だっけ？？」
「氷帝学園の中等部3年っ！すっっっごく可愛いんだ〜」
ヒナは『クゥ〜ッ』と身をよじらせる。
「ホントにっ！？年下っ！？」
「えへへ」
年下なんて！やるなぁー。
首をすくめながら恥ずかしそうに笑うヒナは、女の子って感じでひどく可愛い。
ヒナはその年下彼氏のことを楽しそうに話した。
友達の幸せな話は、こっちまで幸せな気分になる。
なんだか嬉しくてニコニコとヒナの話を聞いていると、ヒナは突然話を止めて、教室の後ろのドアのほうに目を留めた。
私も振り返って見てみると、幸村君がドアのところで私に手招きしている。
えっ？！
私はけほけほとちょっとむせ返りながら、小走りでドアに向かった。
「幸村君、どうしたの？？」
「今度の日曜日、Aが行きたがってたカフェでも行かないかなって思ってね。この前のお礼に。どうかな？」
カフェの話覚えててくれたんだ…嬉しい…/////
「遠慮しないで。すごく助かったから。ね？」
ドキンと胸が跳ねる。
「……じゃ、行くっ！行きたいっ！」
幸村君はにっこり微笑んで、『時間と場所はメールするね』とだけ言って自分の教室に戻って行った。
二人で出かけるなんて今まで何度もあった。
でも、今の私にとっては、これまでとは全く別な意味を持ったイベントだった。
嬉しいよーっ…/////
私は心の中で飛び跳ねた。
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朔 - 上手い！！上手すぎます！！！どっちも好きすぎるのですが私の答えは決まってしまいました！！！ (2021年6月15日 1時) (
レス) id: 2e63a126ca (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 亜弥*さん» ありがとうございます！！(*^_^*) (2015年8月23日 21時) (レス) id: 42a026aa1a (このIDを非表示/違反報告)
亜弥* - どっちにしようかまよう! あと、これからも頑張って下さい。読むのが楽しみです (2015年8月23日 1時) (レス) id: de645498d4 (このIDを非表示/違反報告)
彩(プロフ) - 菊姫さん» 菊姫さん、ありがとうございます！泣いてくれたなんて恐縮です>_< 励みになります！ (2015年2月3日 8時) (レス) id: 1b761003cc (このIDを非表示/違反報告)
菊姫 - 前のお話を読んで泣いちゃいました！感動的ですね…これから3人の関係がどうなるのか気になります！ 更新頑張って下さいっっ！！ (2015年1月31日 22時) (レス) id: 22b58266a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彩 | 作成日時：2014年10月20日 20時
