【MSSP】私と貴方を繋ぐもの【あろまほっと】 (ページ8)

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あ「あ、ごめん。嫌なら全然いいんだけど」
『い、いえ！全然嫌じゃないです！寧ろ大歓迎です！』

何言ってるんだ私。大歓迎とか日本語おかしいだろ
私の心配をよそにあろまさんは笑って、名刺を差し出した

やばい。私名刺なんて持ち歩いてない

『ごめんなさい…ちょっと来てもらっていいですか？』
あ「うん」

外に出たのはいいけれど紙を持ち歩いていないため、結局裏のスタッフルームに来てもらった
スタッフといっても私1人しかいないのだけれど

『これ、メアドとケータイの番号です』
あ「ありがとう…そういや、他のスタッフとかいないの？」
『はい、この個展…というか今までの個展は全部私1人で運営してます』

別に友達がいないわけではない
実況を知ったのも友達から教えてもらったし、会社の同僚や学生時代の友達とか友達は多いほうだ

けど

自分の個展のために利益もないのに、手伝ってくれなんておこがましいと思う
だから、幾ら手伝うよと言われても全て断ってきた

あ「1人！？大変じゃない？」
『大変ですけど、それでもこうして私の写真を見てくださってやったかいがあるって思います』
あ「それはそうだろうけど・・・手伝うよ？」
『いえ、大丈夫です。あろまさんもお客さんの1人なので、お客さんに手伝ってもらうわけにはいきません』
あ「どうしても？」

そこまで言われるのは初めてだ

『今回は大丈夫です。次回があるなら手伝ってもらっていいですか・・・？』
あ「うん。勿論」
『ありがとうございます』

勿論これは嘘
次回はあるのかもしれないけれど、あろまさんに手伝ってもらおうなんて考えてない
個展は私1人で準備をする

あ「次回あって、手伝いに呼ばなかったら怒るからね」
『え』

笑いながら言うけど、普段の実況を見てるせいからか背後に鬼が見える
実際に般若の面がついてるのだけれど

あ「冗談だよ。じゃあもっと見て回ってもいい？」
『あっはい！ごめんなさい。わざわざ裏まで来てもらって・・・』
あ「大丈夫。俺も黒都と連絡先交換できたしね」

それじゃ、と言って展示室に戻っていくあろまさん
・・・私、あのあろまさんと話せて尚且つ連絡先まで交換してしまえたんだ

本当夢なんじゃないか
突然目が覚めて、個展は明日、的な展開になってもおかしくない状態だ

顔が熱い