【MSSP】私と貴方を繋ぐもの【あろまほっと】 (ページ5)

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「お疲れ様。あんまり体の負担かからないようにね？」
『あっ、はい。先に失礼します。』

にこやかに笑う本田さんに挨拶をし、私は会社を出る。
これからまだやるべきことがあると考えただけで、吐き気がしそうだ。

『ただいま…』

いつもより重く感じるドアを開ける。
ソファーに座りこまずに、パソコンの方へすぐに向かう。
電源がつくまでの間、ため息が出る。

誰かにまかせられたら楽なのに。

そんな馬鹿みたいなことを思いつつ、パソコンのファイルを選ぶ。
たくさんの写真の中から気に入ったものを選ぶ。

『…これいいかも。』

やっているうちに、少し気分がよくなってくる。
やる気5%、めんどくさい95%だけれど。

もう少し、趣味のある人と話したい。
趣味に没頭してしまっている私は、カメラを常に持っている。
ギャルとかでいう、携帯みたいな。
けど、適当に撮るんじゃない。
一枚一枚丁寧に、観た人の気持ちにだってなってみる。
けどやっぱり他の有名な人の作品を見ると、自分の写真と比べてしまう。

『………』

考えていてイライラしてしまったのか、あろまさんのツイッターを開いていた。

《赤色のハイビスカス》

私の知っている有名な写真家さんに負けないくらい、いや、それ以上に凄い写真。
他の人から見れば、何回見て何回褒めるんだとか思われているかもしれないけど、私のちょっとした心の支えになっている。

……少し気持ちが落ち着いたような気がする。
背伸びをして、深呼吸をし、頬を一回パチンと叩く。

『…よしっ、後少し、頑張ろう』

気をとり直して、私は作業を続けた。