【SLH】緩やかに【BL】 (ページ3)

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可愛いと思う瞬間:犬顔ページ3

「やけぇさぁ！！おかしない！？！？」

「はいはい、そうだねぇ」

ガヤガヤと煩い居酒屋。半個室になっているテーブル席で、急に呑みに誘ってきた彼と向かい合い酒を呷る。
割と酒に強いはずの某ハッピーボーイくん、現在ハイボール2杯目です。こりゃ相当荒れてんねぇ…。

「だってさぁぁぁ…………」

さっきまで凄い剣幕で声を荒らげていた彼が、糸が切れたかのようになよなよと机に伏せていく。不規則に肩が揺れているので、恐らく泣いているのだろう。

「うんうん、りょーくんの気持ちわかるよぉ？今日はいっぱい泣きなねぇ。」

少し腰を浮かせて頭を撫でてやると、むくりと起き上がる顔。涙と鼻水でぐちゃぐちゃの彼の顔を見て思わず吹き出す。

「ゆぅまぁ！！なんで笑うんよぉ…！」

「っくは！ごめんごめん、ブッサイクやなぁって。」

「あ゛ー！！もーゆうま嫌い！！」

そう言うとまた机に突っ伏してしまう彼。…こいつ多分泣いてねぇな。

「泣いたフリしてんじゃねー…っよ！」

悪い子にはお仕置を、と彼の旋毛に思いっきりデコピンする。割と本気でやったつもりだったけど、酒で痛覚が鈍くなっているのかあまり効かなかったようで、

「あでっ、……んふ、ばれたぁ。さすがやねぇゆーま。」

と、顔を上げてくふくふと笑う。さっきまで顔ぐちゃぐちゃにしてたくせに、かわいーヤツ。

「まぁねー。…さて、福重くんの気は済みましたか？」

「ん！！福重はスッキリしました！！付き合ってくれてありがとーね、こいけん♡」

「その呼び方やめぇw」