夜は猫:犬顔 ページ2
自分でもなんでか分からんけど、今日は1人で外で呑みたい気分で。誰も誘わずに、財布とスマホだけを持ってその辺の居酒屋で1人寂しくビールを流し込んでいた。
中ジョッキ3杯目に差し掛かろうとした時、机に伏せて置いてあったスマホから"ピコン"と通知音が響く。スマホを持ち上げ確認すると、某メッセージアプリからの通知が2件。1枚の写真と、1件のメッセージ。差出人は同じだった。
『ちぇりおー!!推しと2人でのんでる!!』
俺の愛犬にわと、俺ん家に常備してあるビール缶を持って幸せそうな顔をして自撮りをするピンク髪の男。……いや、犬2匹、やな。
『俺ん家やんけwwなんしてん。』
『ゆーまおらんかったから勝手にのんでる!!』
意味がわからん。普通勝手に家上がって酒まで呑むか?
取り敢えず、彼が家に来ているなら早く帰ろう。と勘定を済ませて店を出たところで、またスマホが震える。
『やっぱ勇磨おらんと寂しいけ、帰ってきて?』
……今日の夜は長くなりそうだなぁ。
愛犬たちのためにも早く帰ろう。メッセージを送り返すと、ポケットにスマホを突っ込んで早足で帰路に着く。
『誘ったんは亮やからな。準備しとけよ』
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作者名:おれお | 作成日時:2022年3月20日 12時