桜庭涼太の恋人は…3

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交通事故…私が…？


先生が出ていったあとベッドの上で言われた言葉を考える


あの時私何考えてたっけ。
家に帰りたいってことしか思い付かない…


目を瞑って今日の出来事を思い出す


【ホントウザくて…
自己中がやめてくれれば


やめて。もう死んだ方が…】


『あ、そっか…』
あの時私死のうとしてたんだ。
信号が青になるのを待ってる時に…


もういいやって思ったから…


交通事故…


危ない！A！！


ガシャンッ

…涼太？
あの時近くに涼太が居た…？？


耳に残っている微かな声で出来事を思い出す


……車の相手…大丈夫なのかな？


ｺﾝｺﾝと扉をノックする音が聞こえ現実に戻る


『はい…』


「Aちゃん……どう体調？」


『衛さん…』


扉から控えめに少し顔だけ出して様子を伺う衛


『…ﾆｺ
大丈夫ですよ。笑心配掛けてすみません、先生の方からどう伺ってます？』


衛「あ、栄養が足りてなくて貧血だって聞いたよ…。」


『ですよね笑さっき私も怒られちゃいました！あの、さっき聞いたんですけど車の方大丈夫ですか？怪我とか…多分私のせいかもしれないし…』


衛「あ、うん！車の人も無傷だよ。
車の人はブレーキが効かなくて突っ込んでしまったみたい。Aちゃんは道路に出そうになっていただけで相手も全く気付かなかったみたい、何も無いよ。」


『そ、そうですか…』
でも今度お詫びに伺わないと


衛「Aちゃん…その、ケンくん達もその時近くに居たんだけど…Aちゃん何か覚えてる事ある？？」


『そうなんですか？すみません、全く覚えてなくて…さっき先生から私の手を握ってずっと私の名前言ってた人がいるって言うのは聞いたんですけど…』
多分言っちゃダメだ。何考えてたか言ったら迷惑になる


衛「あ、うん。それは多分リョウくんじゃないかな？俺達は一応現場に残って話してたし…」


『涼太…くんがですか？？』
もしかして鞄の中身見られて…でも衛さんは何も知らなさそうだし……。
鞄の中身確か睡眠薬も安定剤もビタミン剤も入ってる…その上台本とかも…見られてたら困る

どうしよう。見ていないで……お願い


微かに願いを込めて衛に聞く


『あの、私の鞄の中身…見ましたか？』

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