【あの日】 (ページ5)

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3話幕開けページ5

『ミサキちゃんとリンタロウの説明を纏めると、

ここに居る人達は、誰かによって集められた…て事？』

「今の現状ではそうなるなぁ」

先程から、私は自己紹介も兼ねて、2人に説明を受けていた

現状での謎は沢山あるが、話している内に2人とは打ち解けて良かったと思う

「あ、新しい人が出て来たみたい」

私達が話している内に、開いていなかった扉から数名出て来たようだ

その人達は"新村コウ"と言う人に尋問を受けていたが、私の時の様な威圧さは感じられなかった

(何で私の時だけあんなにキツかったんだろ…)

仕返しとばかりに、本人に気付かれない様にこっそり睨んでやった

すると、ぐるりと体の向きを変えた"新村コウ"は私に直進して来た

(に、睨んでたのバレた…！？)

思わず近くに居たリンタロウの背中に身を隠した

リンタロウは何してるの？て顔で頬を突いてきたが、それに構っていられる程の余裕は無い

冷汗をかく私と、頬を突いてくるリンタロウの前に立ちはだかった"新村コウ"と言う人物は、仁王立ちで私を見た

「さっきは疑って悪かった」

『…え？』

怒鳴られると思って構えていたが、先程とは打って変わり、落ち着いた声でそう告げられた

思いもよらない言葉に私は目を何度も瞬かせた

リンタロウがほらさっきの、と耳打ちすると私は直ぐに先程の謝罪かと理解し、

リンタロウの背中からだが、気にしないでと口にする

それを聞いた彼は気まずそうに頬を掻き、手元のパソコンを持ち直し去って行った

「Aちゃん、コウ君と仲直り出来て良かったね〜♪」

『…リンタロウ、楽しそうに頬を引っ張るのは止めてくれないかな』

頬を抓られながらリンタロウにそう伝える

まさか彼から謝られるとは思って無かったので、少し照れ臭いが嬉しかった

そうこうしている内に、最後の1人が扉から出て来た

(最後は男の子か…

　 ………あれ？)

私はその男の子を見ながら何か引っ掛かる物を感じた

だが、その引っ掛かりは分からず終いで、私は先程まで居たミサキちゃんを探した

当のミサキちゃんは既にそちらに向かっており、彼に現状を説明していた

良い子だなぁ、と感嘆しつつ引っ付くリンタロウを押し退けた

それと同時に、何処からか不気味な声が聞こえ、2つの物体が私達の目の前に現れた

「み、みなさん！

お、狼ゲームへようこそ！」.