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専売特許-17 ページ42

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「…………Aちゃん、なんかクマすごいけど大丈夫?」


『だいじょうぶじゃないです……』





次の日のポアロにて。
私はただ無心でスープの入った鍋をかき回していた。

それはもう、今の自分の心のようにぐるぐると。



「体調悪かったら言ってね?」


『あぁはい……でもちょっと寝不足なだけなので…』



嘘だ。ちょっとどころの話ではない。正直に言えば一睡もしないまま気がつけばカーテンの向こう側が明るかった。


無論、すべてあの安室透という男のせいである。





昨日、安室さんは多分アホみたいな顔をしているだろう私と目線を合わせて笑ってから、私の頭をひと撫でして何事もなかったように階段を降りていった。


私はというと頭の中の処理が追いつかないまましばらくドアの前で突っ立っていたが、車のエンジン音で一瞬だけ我に返ったのは覚えている。
が、問題はその後だった。


無言のままシャワーを浴びて、無言のまま作り置きしておいたご飯を食べたまではいい。
その時まではこのまま眠ってしまえば良い、そう思っていたのに。



______寝れるわけがないだろうが!!!!




私のメンタルはそこまで屈強ではなかった。
一旦冷静になったら一周回ってパニックが起きたというか…え?何言ってるか分からない?安心してほしい、自分でも何言ってるのか分からない。



とにかく、先程のことと含めてここ最近の出来事と謎が次々に頭の中でポポポーンとポップコーンの如く弾けて、どうしようもなかったのだ。
そんな感じに、夜が明けるまで色々考えていた。


そのおかげで、今私は到底接客業などやるべきではないというような顔になっているし、現在進行形で頭の中もぐっちゃぐちゃである。






『安室さんが何考えてるのか分からない…』




昨日唯一分かったことはそれだった。
安室さんが何を考えているのか、全然分からない。



突然好きだと言ったり、意味もなく構ってきたり。
それも本気のようだったり冗談だったり。
昨日だって、冗談みたいな口調で好きだと言ったくせに私の頭を撫でる手は妙に優しくて。


どこまでが本気で、どこからが嘘なのか分からなくてそれがすごくもやもやする自分がいるのだ。




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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます!頑張ります〜(^○^)! (2018年6月20日 0時) (レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山梔子 | 作成日時:2018年5月24日 23時

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