イケメンでも許されない-5 ページ5
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「蘇芳さん、綺麗ですし学校とかでもモテるんだろうなって思ってましたよ」
『あはは、そんなことないです』
うううん、これはどうすればいいんだ、本当に。
何故今日に限って他にお客さんがこないのか。他に人が来れば、それとなく仕事を口実にここを離れられるのに。
かれこれ10分弱、動けずにいる。
すでにハムサンドを食べ終え、山本さんは緊張が解けたのか話がどんどん展開していくし、いつもよりも口調も軽い。
もしや、この人真面目そうに見えて軟派な人なのでは？
「そうしたら、恋人とかも？」
『えっ、はい、まぁ……いないですけど』
「じゃあ、ご飯だけでもどうですか？一回でもいいんで。勿論俺が奢りますし」
いきなりズバッと聞き始めたなこの人……。
しかも心なしか距離が近い。
ぱ、とさりげなく手を取られる。悔しいことに顔は良いが、それはそれ。
私の中の警報が鳴り響いてたった今危険人物リストに追加された。苦手と認識されればそれが覆ることはなかった。
まるで頷くまで離さない、とでも言うように手に力を込めて、にこりと笑ってこちらを見る。
それが、とてつもなく怖かった。
早くここから離れなければ
『あのっ、「______失礼致します、お客様」
タン、と音を立てて私と山本さんの間に腕が伸びて、テーブルの上にケーキが置かれた。
その手はそのまま、山本さんから私の手をとってぐっと引き寄せる。
「うちの従業員が、何か失礼でも？」
『あ、むろさん……？』
後ろから抱かれる形になって顔は見えないが、私たち以外の人は1人しかいないし、声と見た目よりもしっかりとした腕からすぐに安室さんだと分かった。
「いや、別に……ただ話していただけですよ」
山本さんも急な介入に驚いたのか先程までとは変わって少し引き気味だ。
「そうでしたか！これは失礼致しました。
______ただ、些か雰囲気がよろしくなかったようでしたので…何か失礼があったのかと早とちりしてしまいまして」
いつもの穏やかな声から一転、すとん、とワントーン落ちた声。
ヒヤリと、背中が凍るかと思った。
え、今の声本当に安室さん…？
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます！頑張ります〜(^○^)！ (2018年6月20日 0時) (
レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山梔子 | 作成日時：2018年5月24日 23時
