専売特許-10 ページ35
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『え、ショッピングですか？』
「はい、不都合がなければですが」
確か次の土曜日は1日バイトも何もなかったような気がする。けど
『そんなのでいいんですか？』
「Aさんと仲良くなりたいと思いまして」
『え、あはは、ありがとうございます？』
ほんっとにこういうことさらりと言ってのけるなこの人。安室さんといい勝負だ…。
年は付属品、なんて言ったけどこれが年齢ゆえの余裕というやつなのか。
見た目として考えれば沖矢さんも安室さんも年よりはずっと若く見えるけど…
「では、時間や場所については追って連絡しますね」
『分かりました。あ、そこの角にあるアパートです』
ポアロからは15分程度の道なのに家までがすごい遠かった気がする。主に沖矢さんのせいだと思うが。
『じゃあ、今日はほんとにありがとうございました。連絡待ってます』
「いえいえ、夜はまだ冷えますので暖かくしてください。それでは」
ぺこりと沖矢さんに頭を下げれば、沖矢さんは左手を軽くあげて踵を返した。
家と逆方向なのに本当に送ってくれるとは…
ますますショッピングに付き合うだけでお礼になるのだろうか。
やっぱり何か粗品でも…
家に入り鍵を閉めて、荷物をほっぽってベッドにダイブして天井を仰ぐ。
うーん、男の人って何あげれば喜ぶのか分からない。
『………あ』
ふと、携帯のストラップが目に付いた。
そうだ、分からないならば調べればいい。
身近に沖矢さんと同じくらいの男性がいるではないか。
『明日、安室さんに聞こっと』
我ながら名案だと思った。
無論、それが愚鈍な考えであることに気がつくのはもっと先の話である。
…
「……あの様子じゃ、随分と彼女に入れ込んでいるようだったな…まぁどう言った感情で、までは分からんが…」
それと同時刻、再びポアロの店内を反対車線から見やる眼鏡の奥には、エメラルドが静かに光っていた。
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます！頑張ります〜(^○^)！ (2018年6月20日 0時) (
レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです！更新頑張ってください！ (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山梔子 | 作成日時：2018年5月24日 23時
