勘違いの始まり-4 ページ15
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おかしいなぁ、と梓さんが呟く。
「昨日なんかいい感じだったから進展があったのかと思って2人と話してたんだけど…」
「何かアクションがあったとかなんとか!」
え、梓さんJKたちになに報告しちゃってるんですか。完全に話が広がって勘違いされてる気がするんだけど!
『本当にそういうのはないんで!』
「え〜絶対お似合いなのに!美男美女カップルって感じで」
美男美女カップルて。いや、褒められてる?のは嬉しいけど実際に言われるとこれもまた恥ずかしい。
あと本当に安室さんに申し訳ない限りだ。
「じゃあ、安室さんのことどう思ってるんですか?」
どうって言われてもなぁ…
『確かに安室さんはかっこいいとは思いますよ?料理だって上手だし、JKに人気な理由も分かるし…』
まぁ無断欠勤とかは困るけど、それを差し引いても十分魅力的な人であることには間違いない。
おぉ、と目を輝かせる3人に遠慮気味に笑う。
本当にラブな展開などはないが、悔しいことに安室さん自身は殆ど否定する部分が見つからないから必然的に褒め言葉しか出てこないのが現状なのだ。
くそ、これだからイケメンは。
本当に強いて言えば、どことなく掴めないのがやりにくいだけだ。
それ以外ならば
『まぁ、素敵な人ではありますよね』
これは本当に思っていることだ。
本人がいないから言えることだけど。そう、本人がいないから______
「へぇ、そんな風に思ってもらえてたなんて光栄ですね」
『………えっ』
「「「あ、」」」
予想していなかった声が隣から聞こえた気がした。
これはあれ、幻聴ってやつかなー。
そろそろと、さっきまで人がいないはずだった隣を見る。
「僕も、Aさんのこと素敵な人だなって思ってたんですよ」
そんなことをさらりと言いのけて、いつもの笑顔で笑うのはどこからどう見てもあの安室さんだ。
眩しい笑顔とは逆に、思わず顔が引きつった。
いや待って、い つ か ら そ こ に い た。
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山梔子(プロフ) - 真紅さん» 真紅さん初めまして。コメありがとうございます!頑張ります〜(^○^)! (2018年6月20日 0時) (レス) id: 1444a1608d (このIDを非表示/違反報告)
真紅(プロフ) - 面白いです!更新頑張ってください! (2018年6月19日 16時) (レス) id: f5ab8da157 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:山梔子 | 作成日時:2018年5月24日 23時