J-Story 3 (ページ49)

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ある日。
珍しくAから連絡があった。

真実の愛ではないとわかっていても､今日も深い闇に落ちていく。

情事後タバコを吸っていると､後ろから抱きつかれた。

「タバコの匂いつくけど」

平気なフリをして言ってみたものの､Aはそのまま動かない。

おいおい。
調子狂うんだけど。

今日で終わりにしようと思ってた。
きょもといる時のAの顔が凄く幸せそうだから､その幸せを俺が奪ってはいけないと思っていた。

「帰んなくていいの？」

『いい』

「きょも心配するんじゃない？」

『……れた』

「は……？」

『別れ……たのっ……泣』

嘘だろ。

『大我くん……気付いてた…』

気付いてたって俺達の事を？

「いくらでも誤魔化せただろ」

『無理だった……』

「俺に無理矢理されたとか言えばよかっただろ！俺の事いいように使えば良かっただろ！」

『出来ないよ！！』

「何でだよ！」

『好きになっちゃったんだもん！』

「は……？お前何言って…」

『大我くんに言われたの。最近会ってても上の空だし､樹の事を見てる目が今までと違うって…』

『Aの中に俺はもういないって……』

2人だけの秘密が崩れ落ちてしまった。

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