J-Story 3 (ページ44)

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「嫌だったら､殴ってでも止めて」

そう言うと､再び顔を近づけてくる。

これは拒むべきなのか。

でもさっきは？
戸惑いは最初に若干あったものの､嫌じゃなかったし､むしろ自分からも近付いてた気がする。

雰囲気に飲まれただけ？
どうする？どうする？

唇まであと数cm。
答えが出せず､目をギュっと閉じる。

「Aちゃん」

キスされると思ったら名前を呼ばれ､恐る恐る目を開くと､鼻がぶつかりそうな距離。

「嫌じゃないの？」

何も言えずまばたきするだけの私に､ジェシーが言う。

頷くと「俺の事どう思ってる？」と眉を下げた顔で言われる。

「ここでもう一回キスしたら､多分俺は止められないよ？いいの？」

嫌だったら殴ってでも止めてって言ったくせに､確認してくるなんて､どこまで優しいのよ。

さっき言ったのは嘘じゃない。
好きって口に出てしまったのは､弟として見てたからじゃないって事？

正直､今の状況にドキドキしてるのは確か。
そう思ったら自分から唇を重ねていた。

「え…」

　

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