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「ふざけたマネすんじゃねーよ」
名前を呼ばれても､何も応えられずにいたら､言葉とは裏腹にギュッと強く抱きしめられた。
『ごめん……』
立ち上がると､正面からまた抱きしめられる。
北斗の温かさを感じ､一気に涙が溢れ出す。
「怖かったよね､不安だったよね。ごめん､傍にいてやれなくて」
「根も葉もない噂なんて誰も信じてねーし､お前の事は､俺らがわかってるから」
「頼むからもうこんなことすんな……」
北斗の言葉が身に沁みて､泣きながらギュッとしがみついた。
「俺らは､Aの事を信じてるし､置いてったりしない」
止まない雨の中､見えない星の下､ずっと私を信じてくれて､私が安心するような言葉をくれた。
「「「「「A!!!!!」」」」」
他のメンバーの声がして､北斗の胸から顔を上げると､びしょ濡れの5人が泣きそうだけど､安堵した表情で立っていた。
慎「もう！心配したじゃない！」
大我「見つかって良かった」
樹「この不良娘！」
ｼﾞｪｼｰ「心配しすぎてみんなびしょ濡れだよ」
優吾「雨降ってるから当たり前だって(笑)」
「1人で抱え込まないで俺らの事頼りなさい」
『みんな……』
「帰ろ。一緒に」
『……うんっ！』
ｼﾞｪｼｰ「なんか青春っぽくね？みんなでびしょ濡れ！AHAHA‼」
優吾「アラサーで何してんだよな(笑)」
樹「北斗んちでいいよな？」
「おー」
慎「北斗ー家行ったら服貸してー」
「はいはい」
優吾「着いたらまずAはお風呂ね」
大我「しっかり温まらないとね」
樹の車で北斗の家に着くと､速攻でお風呂場に直行させられた。
シャワーを浴びながら､6人がいてくれて良かったって思えたし､6人がいてくれたら､怖かった未来に少しだけ光が見えた気がした。
お風呂から上がり､リビングに行くと､私がしようとした事を北斗に聞いたのか､真剣に怒られた。
もう二度としないって誓わされました。
6人もそれぞれお風呂に入って､暫くして5人は帰って行った。
樹は最後まで怒ってたけど。
1人にすると何するかわかんないから､北斗んちに泊まれ命令まで出されてしまった。
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作者名：ruka | 作成日時：2023年10月16日 23時
