パープル・メモリー 3【Jun.M】 (ページ18)

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○奮起ページ18

A「怖い思いさせて、ごめん」

曲絵「何言ってんの。Aがいない間で良かったよ」

店長が来て私はしばらく事務作業などの裏方を

続けるように言ってくれた。

シフトもなるべくまえたんと同じ日にしてもらった。

曲絵「よっし、作戦会議しよ！さっさと仕事片して」

A「うん、そだね」

後から来た後輩にも事情を説明すれば

快く受け入れてくれた。

店の人にも迷惑をかけてしまい

まえたんや相葉さんに心配をさせている。

こんなことがずっと続くのか。

A「…潤くん」

彼の名が口から零れた。

出来ることなら今すぐ抱き締めたい。

力いっぱい抱き締めて潤くんの眩しい笑顔と

自分の名を呼ぶ安心する優しい低い声が欲しい。

A「…頑張るって、決めたもんね」

余計なことで心配させてたくない。

彼には彼の仕事を優先してもらわなきゃ。

泣くことしか出来なかった

前までの私はもういないから。

頬を両手で強めに押さえてから立ち上がり

在庫管理を終えて事務作業に取り掛かった。

スマホの2つの着信には気付かないまま。