第18話 ページ19
？？ Side
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「「個性把握テストォ！？」」
＿＿＿＿どうやら無慈悲にも入学式は行われないらしかった。
憧れの雄英。入学式もやらずに何をするかと思えば、今までやってきた“個性禁止の”体力テストを“個性使用”で行うらしい。
不安と緊張でドキドキしていると、唐突にクラスメイトらしき人の名前が呼ばれる。
「紫雲、いるか」
「「「………」」」
その生徒は何故かこの場所にはいないらしく、暫し沈黙がこの場を支配する。そういえば斜め前の席に誰も座っていなかった気がする、とはっきりとしない記憶が呼び起こされた。
まだ来ていないのか、と先生が苛ついたように深くため息をついて、馴染みのある生徒の名前が響く。
「……じゃ、爆豪。中学の時ソフトボール投げ何mだった」
「……67m」
どこか不満げな色を含んだ声を発したかっちゃんに、個性を使って投げるよう先生が催促した。
「球威に爆風をのせる……死ねえ！！！」
「(………………死ね？)」
BOOOOOOM
凄まじい爆風が押し寄せ、計測されたのは705.2という驚異的な数字。
本当に流石というか、なんというか……これを基準にされては堪ったものじゃない。
誰かが面白そう、とつぶやくのを耳にして、彼は怒ったような声でこう言った。
「面白そう、か。ヒーローになる為の三年間、そんな腹づもりで過ごす気でいるのかい？」
……よし、トータル成績最下位の者は見込み無しと判断し除籍処分としよう
「(……はい？)」
予想だにもしない言葉に思考が停止するも言葉が徐々に頭に溶け込んできて、少し心臓の鼓動が速くなる。
＿＿＿＿100か0か、僕はまだ調整なんて出来るような段階まで達していない。
自意識過剰と言われてしまえばそれまでだけれど、個性をろくに扱えていない僕を標的にしているようにも思えてきて、冷や汗が頬を伝った。
「生徒の如何は先生の自由…。ようこそ、これが雄英高校ヒーロー科だ」
彼らには、早くも除籍という危機が迫っていた。
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ゆきや(プロフ) - 千椛さん» コメントありがとうございます！遅くなってすみません、少しずつ更新できたらと思っております。 (2022年9月7日 22時) (
レス) @page3 id: d2fcd45d7d (このIDを非表示/違反報告)
千椛(プロフ) - 更新楽しみに待ってます！ (2022年9月2日 18時) (レス) @page2 id: 5a2d0a48cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆきや | 作成日時：2022年8月26日 3時
