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『…んー！あー！』

腕を伸ばし首を曲げるとポキッと音がする

『いっときの推しイベよりましだけどやべぇ〜…』

川上が置いてくれたチョコを食べる

『…河村さん、他の人達は？』

kwmr「あぁ、撮影と買い物に行きましたよ」

『そうでしたか…すみません、少し仮眠取らせて頂きます』
kwmr「えぇ、いいですよ。ですが少し話しませんか」

『え、はい』

河村さんがこっち、と手を招くので私はソファに向かう

『話って？』
kwmr「僕とAさんってあまり関わりが無いじゃないですか、だから話がしてみたくて」

『…それは私についての話ですか、それとも河村さんについて？』
kwmr「どちらでも、ですが僕としては貴方のことが知りたいですね」

河村さんは優雅に飲み物を飲む

『…そうですね、簡単に手短に話しましょうか。私は拓司と拓朗に会う前ずっと1人だったんですよね。ホントに天文学とゲームが好きな人間でした』

『その前もその前もずっと1人で、友達と呼べる人なんてほんとに居なくて、居たとしても私がその子に合わせてるだけで。自分らしく生きる、なんてことができてなかったんですよ』

重い話をしてるな、と自分でも重々承知しながらも話す。河村さんは黙って聞いてくれる

『でも拓司と拓朗と会ってから変わったんですよ。自分の好きなことに全うしてるあいつらの姿を見たら。だから今の私がいるわけで』

『あの二人に会わなければ皆さんにも会えてませんし、本当にあいつらに感謝しかないんですよね』

kwmr「Aさんって、自分を下げすぎでは」

『そうですかね？でも河村さんもですよ、ファンの皆がよく河村さんの事を心配してるところを見かけますから。いつも有難う御座います』

なんてお礼を言うと河村さんはいつもの笑みを浮かべる

kwmr「…話にお付き合い頂きありがとうございます。自分勝手ですが、寝なくていいのですか？」

『あ、寝ます寝ます。この事は秘密でお願いしますね』

私はアイマスクを取る

kwmr「肩使いますか？」
『え』

kwmr「話にお付き合い頂いたのでお礼ですけど」

『…お言葉に甘えさせて頂いても…？』

kwmr「えぇ、それに帰ってきたあいつらの反応がみたいので是非」

『ほんと悪い人ですね』
kwmr「なんとでも」

私はアイマスクを付け河村さんの肩に頭を預ける



kwmr「良い夢を」


なんて河村さんが言っていたのを最後に私は眠りについた

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