関西弁の声優さん

15話 ページ15

『ただいま戻りました』

そう言いドアを開ける



鈴木「お、おかえりー」

KENN「おかえり！」

『あ、ただいまです…』


私はもう一度台本を強く握りしめマイクの前に立つ






監督「大丈夫？いける？」

『…はい、大丈夫です』

監督「OK、じゃいくよ！」



そう言いアフレコがスタートした









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監督「…うん、うんうん！OK！完璧！今日はお疲れ様ー！」

『ありがとうございました』

私は監督に向かってお辞儀する









『達央さん、KENNさん、お疲れ様です』

鈴木「ん、お疲れ様」

KENN「お疲れ様！」

鈴木「あ、この後飲みに行く？KENNもだけど、鈴さんとか梶くんとか来るよ？」

『あ、今日は遠慮する。誘ってくれてありがと。達央さん』

鈴木「ん、無理すんなよ」


無理すんなよ。

その言葉は何故だか今は嫌な気持ちになった


『…達央さん、無理ってなんですか』



鈴木「…え？」








『無理ってどこからが無理なんですか。簡単に言わないでください。私のことは私が1番わかってます。お気遣いありがとうございました』


そう言い私は外に出た









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『…やっちゃったなぁ…』
歩きながら独り言を呟く


『これからどうしよ…多分あいつ来るよな…んでもしかしたらのことも考えて…』

あぁ考えただけで頭がパンクしそう








『…達央さんに謝らないとな』






私はスマホを取り出し文章を打っていく

それは勿論、達央さんに。

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