✳ 楓士雄side ページ18
Aと初めて会ったのは、俺が小学生の時だった
俺はその日母ちゃんの用事についていって戸亜留市に来ていた
ただやっぱりつまらなかったから俺は黙って抜け出してぶらぶら歩いていた
そしたらそこに、ベンチに座るAが居た
寂しそうに俯いて
俺は、いてもたってもいれなくて、
「お前、下向いて何してんだ？」
俺は彼女…Aの前に立ち話しかけた
「＿＿なにもしてない。」
「その頬どうした？誰かに殴られたのか？赤くなってるけど、」
Aは顔をあげないから俺は覗き込んだ
そしたら赤く腫れてて
「お兄ちゃん」
「お兄ちゃんに殴られたのか！？女の子に手出すなんてなにしてんだよ」
「でもやり返したからいいよ」
「や、やり返した…？」
女の子相手に手を出すのは酷いだろ！ってそういったら予想外の答えがかえってきて驚いた
「うん。どっちかっていうとお兄ちゃんの方がヤバイかも
私悪くないのに怒られて、言い返したら叩かれて、
それで投げ飛ばしちゃって、そしたらお兄ちゃん、
頭机にぶつけちゃって、」
「な、なるほど…？」
「お兄ちゃんは空手やってるけど、私は合気道やってて」
どんどんと沈んでいくAの声
でもその状況がなんだか可笑しくて
だってこんなに小さい子がお兄ちゃん投げ飛ばしたんぜ？
「ははっ！すげーな！！お兄ちゃん投げ飛ばしたんだろ？よくやった！！」
だから俺は笑ってAを褒めたんだっけ
「凄くないよ。私、本当に悪い子」
「んなことねーよ。だって、一回は一回だろ？
先に手出したお兄ちゃんが悪い」
Aは悪くない
遠目でも明らかにしょんぼりしてた
きっとAは優しい子なんだろってその時思った
「俺は、花岡楓士雄。そっちは？」
「A、です。」
「Aか、んじゃ、Aだな！」
「…だっさ」
「っ」
「なに？」
「いや、その、笑ったから、、、えっと、」
「なにそれ。でも、ありがとう笑」
年相応の笑顔
それが可愛いくて可愛いくて
「楓士雄ー！？」
あ、母ちゃんのこと忘れてた
「次、また何か合ったら俺に言えよ？
今度は俺がお兄ちゃんにやり返してやるからよ！
じゃあなA！！」
俺、お兄ちゃんのこと、サッチーのこと
殴ったぞA
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りこ(プロフ) - めっちゃこういったお話が大好きです！！！！！続き気になってます！ (2021年8月21日 3時) (
レス) id: 3171887382 (このIDを非表示/違反報告)
てと(プロフ) - 愛須ちょこさん» ご指摘ありがとうございます！駄作ですが頑張って完結へ向けたいと思います！！ (2021年4月23日 15時) (レス) id: af36bcfc49 (このIDを非表示/違反報告)
愛須ちょこ(プロフ) - 続きが気になる作品なのですが全ページに名前変更が適用されていないのと一か所誤字がありまし！ (2021年4月23日 4時) (レス) id: 4858e2de82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：てと | 作成日時：2020年7月30日 14時
