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隣の部屋のチャイムを鳴らす。
返答はない。
再び鳴らす。
足取り重そうな足音と共に、『はい』と気怠げな声が聞こえる。
「刀也…!」
私の姿を見て、私の声を聞いて、刀也はすぐさま嫌な顔をしてドアを閉めようとする。それに気づいた私は、ドアの間に手を突っ込み閉めさせないようにする。
「…ッ!」
「刀也!なんで無視するの…!!」
刀也はそれでも答えようとしない。そろそろ力尽きてきて、刀也の力の方がやはり強いのだなと実感する。もうそろそろで指をドアに挟みそうになったところで、刀也がドアを思いっきり開ける。
その反動とやらで、私は身体がぐらつき、刀也の方に思いっきり倒れた。
抱きしめられているからか倒れずに済んだ。
だが、私はもう不破さんの彼女なのだ。だから______
「A!!!!!!!!!」
その瞬間、刀也が大きな声で叫んだ。
「俺、お前のこと好きだから。大好きだから!!!!!」
その言葉にとても驚く。目を見開いてしまう。
普段、“俺”なんて言わない刀也が感極まっているのだ。
「……ずっとずっとずっと好きなのにさ、なんであんなやつと付き合うんだよ、A」
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にゃーちゃん - ホストで女の子は、それはもうキャバ嬢では…?そういうホストもあるんですかね?知識不足ならすみません!内容自体は凄く面白いです!更新頑張って下さい。楽しみにしてます! (6月6日 21時) (レス) @page15 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:梓詩織 | 作成日時:2023年4月26日 19時