運命のヒト (ページ5)

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一昨日、慌てて入ったお店の中に、

今日は余裕を持って、この前借りた傘を持って入った。

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シックなお店の中から、見覚えのある人がこちらにやって来た。

敬))あ！あの時の！
あやな)) こんにちは…
敬))また来てくれたの？

ニコッと笑って嬉しそうに私を見てる敬浩さん。

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あやな)) あ、傘ありがとうございました
敬))え、もう持ってきてくれたの？

もっと後でも良かったのにー、と言いながら差し出した傘を受け取ってくれた。

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あやな)) おかげで濡れずに済みました。
敬))役に立ったのなら何よりです

ペコリと頭を下げた敬浩さんに、何だか微笑ましくなった。

敬))あ、そういや名前…
臣))あやなって言うんです

背後から声がして、敬浩さんが振り向いた。

その後ろから私も顔を覗かせると、敬浩さんを見てる臣が見えた。

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敬))あら、臣ちゃんに聞いてないのにー

ぶう、と頬を膨らませた敬浩さんを見て、笑みが溢れた。

敬))二人は付き合ってんの？
臣))…まさか
あやな)) …ないない

誰がこんなツンツンと付き合うってんだ。

臣))お前が言うな
あやな)) 痛っ

ごち、とおでこをゲンコツされた。

痛いなー、と臣を見ると、べーっとして私を見てる臣。

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敬))何だ、仲良いからてっきり
臣))同級生ですって

残念でしたね、と敬浩さんを見た臣。

敬))臣ちゃんには俺がいるもんね～
臣))…仕事戻ってください
敬))もう、そうやって急に冷たくなる

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二人の会話を見てると、何だか面白くて。

ついつい笑ってしまう。

臣))ちょっと、出てきていいですか
敬))はいはい、いってらー

ムスッとした敬浩さんがヒラヒラと臣に手を振ってる。

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臣))ちょっと、いい？
あやな)) へ、あ、うん

軽く引っ張られた私の腕。

それにつられて、私達はお店を出た。