運命のヒト (ページ4)

今日:2 hit、昨日:2 hit、合計:23,231 hit

story 4 ページ4

･

･

家に着いて、お風呂に入って。

ゴロン、とベッドの上に寝転んだ。

枕の横に置いてあった携帯を見てると、見たことない電話番号から電話がかかってた様子。

･

あやな))…誰だろ

間違い電話かな。

何かあったのなら、またかかってくるだろう。

･

…ピロ

･

あやな)) 何かあったんだ…

誰だか分からないから、少しドキドキしながら通話ボタンを押した。

あやな))…はい
臣))あ、出た
あやな)) 臣？

さっき聞いた声がして、一気に肩に力が抜けた気がした。

臣))変えてなかったんだ、番号
あやな)) めんどくさいから

別に変える理由もなかったから、学生の時から電話番号は同じ。

･

臣))元彼から電話とかないの？
あやな)) そんな人と付き合わないしー
臣))…ふーん、
あやな)) …あ、傘いつ返せばいい？

そう言うと、｢え、傘？｣と不思議そうな声を出した臣。

･

あれ、臣の傘だったわけでは無かったのだとその時思った。

…まぁ、そりゃそうか。

･

あやな)) 敬浩さん、だっけ
臣))え、敬浩さんから借りたの？
あやな))呼び止められたから…

･

｢ちょっと待って、お姉さん｣だって。

思い出しただけでちょっとニヤけそう。

そんな事、言わたことなかったから。

･

臣))ふーん
あやな)) 明日仕事？

持って行こうか？と言うと、

臣))…いや、明日休みだから明後日でもいい？
あやな)) あ、うん。全然大丈夫

･

何だか一瞬、臣の声が曇った気がした。

…気のせいだと思うけど。

･

あやな)) じゃあ、明後日。
臣))ん。待ってる。

じゃあまた。と電話は切れた。

･

静かになった携帯を枕の横にまた置いて、寝転び直した。

･

･

そして、時は明後日まで先走る。