運命のヒト (ページ20)

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story 20 ページ20

敬))あ、今これトレンドなんですよ！
客))えっ、そうなんですか？
敬))良かったら試着してみます？

私が敬浩さんと初めて出会った時の、あの笑顔。

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臣))こういう職業だから、営業スマイル慣れてるしね

着替えて出てきたお客さんに、これまたとびきりの笑顔で対応してる敬浩さん。

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臣))女の子の扱いなんか、慣れてると思うけどね

気づけばお客さんはその服を買ってて、出口まで案内す？敬浩さんの姿。

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客))素敵なの選んでもらってありがとうございました
敬))いえいえ！とってもお似合いでした
客))めっちゃセンス良いですね！

また来ます！と敬浩さんに手を振って笑顔で帰って行ったお客さん。

そのお客さんが曲がり角を曲がるまで見送ってから、敬浩さんはまた仕事に戻った。

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臣))あれで落ちない女居ないでしょ？

…なんか、

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･

何か、ヤダ。

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･

あやな))…帰る
臣))は、まだ話終わってな…

この前の話を…と私の肩に触れた臣。

クイッと臣の方に体制を変えられた。

臣))何、腹立ってんの？
あやな))…離して
臣))まだとぼける？

私達に気づかないで、店の奥へと入ってしまった敬浩さんを見つめる。

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臣))まだ好きとかそんなんじゃないって、言う？

まっすぐに見つめる臣から、目を逸らす。

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臣))ヤキモチなんじゃねーの、それ
あやな))…違う
臣))好きなんじゃねーのかよ
あやな))違うってば！

臣の手を振りほどいて、少しだけ大きな声を出す。

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あやな))敬浩さん！居ますか！？

奥に入った彼を呼べば、びっくりした顔で出てきた敬浩さん。

敬))え、あやなちゃん来て…
あやな))臣、仕事サボってたんで怒っておいて下さい
敬))へ？あ、ちょっと…！

よく理解出来てない敬浩さんに頭を下げて、私は店を出た。

まだ何か言いたげだった、臣の横を通り過ぎて。