たとえ運命の人じゃなくても【nino】 (ページ27)

今日:25 hit、昨日:12 hit、合計:1,125,951 hit

27 (up) ページ27

.

今日はもう気持ちが繋がっただけていっぱいっぱいだったし、キスだけで終わりだと思ってたのは私のだけだったみたい・・・と言うよりは、

大切にするから、と拒否権なく、

いや・・・そう言われて、和也に求められたら断る術なんてあるわけなくて。

こんなにキスするの！？

とか、

こんなに執拗に前戯ってするものなの！？

とか、

付き合った人数はあれでも、こっちは未熟だったらしく翻弄されながら、和也自身を受け止めさせられた。

お酒も入ってるし、一年分くらいの感情を凝縮したんじゃないかってくらい色んな感情に振り回されたし、初めてと言っていいくらい濃厚な営みもあったから眠くなって、眠りにつこうとした瞬間、和也の言ってた言葉を思い出した。

「・・・またこのまま寝ちゃって記憶なくしてたらどうしよう」

そんなつもりなかったのに、聞こえてきた自分の声が泣きそうで。

そんな私に、

「今日はそこまで飲ませてないから大丈夫。それに起きるまでこのまま裸でひっついてたら嫌でも思い出すんじゃない？」

って笑いながらぎゅっと抱きしめられた。

その笑顔に安心してゆっくり目を閉じた私のおでこに優しく触れる唇。

そしていつもより少し低く甘い声が身体中に響く。

「『運命の人』じゃないかもしれないけどさ・・・俺で我慢してよ。絶対離さないし、ずっとそばにいるから」

.