たとえ運命の人じゃなくても【nino】 (ページ19)

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「ね、和也っ、！？」

一瞬視線をそらしたのが行けなかったのか

名前を呼びながら視線を戻したら、ただでさえ近かった距離が突然ゼロになって、ムニって柔いものが唇に触れ、すぐにちゅっと音をたて離れていった。

触れた唇が、

甘くて、

熱くて・・・

そんなことより＿＿＿

「な、なんで・・・」

キスするの？って言葉の続きがあってるんだろうけど、そんなんじゃなくて・・・

この唇、知ってる。

でもちょっと違う。

いつもならもっと・・・

・・・もっと？

・・・・・もっと！？

もっと、って何！？

なんで物足りないなんて思うの！？

「くくっ・・・もっとして欲しいんでしょ？」

無意識に唇を撫でていた手をつかまれて、触れていた指先にそっと口付けられた。

びくっ、として反射的にひっこめようとしたのをぐっと握られ阻止される。

「そりゃそうよ。いつもはもっとしてるもん」

「は・・・え！？」

いつも、って・・・

どういうこと・・・！？