もうひとりのカードキャプター

ちゃんと治してあげるから ページ24

強い風に飛ばされてしまったさくらちゃん。

「【樹(ウッド)】！！樹々よ！緑に覆い茂り我の助けとなれ！」

さくらちゃんは【樹】のカードを使ってあみのようなものを作りクッションにしていた。

しかし、強度が足りずに千切れてしまう。

『たいへん！！！【樹々(アルボス)】！！その身で彼の者を覆い助けとなれ！』

「！！ありがとうAちゃん！！【跳】(ジャンプ)！！」

さくらちゃんは【跳】のカードを使い、大きな鳥さんのところまでジャンプをした。

『頑張れ、さくらちゃん』

大きな鳥さんのところまで行くと首元に抱きつく。

「怖がらなくていいの、ね？」

ぴるる…

すると、さくらちゃんは大きな鳥さんの足元を見る。

「やっぱり怪我してたのね…」

大きな鳥さんは安心したのかさくらちゃんが抱えられるくらいの大きさにもどった。
浮力がなくなったのでさっきさくらちゃんとAで出した樹々のクッションの上へと落ちる。

ぽふっ

「もう、だいじょうぶだよ」

鳥さんに向けてさくらちゃんが微笑みながらいうと
鳥さんはさくらちゃんに頬ずりした。

『お疲れ様、さくらちゃん！』
「Aちゃん！さっきはありがとう！助かったよ！」
『間に合ってよかったよー！！！』

さくらちゃんと会話をしているとさくらちゃんに抱えられていた鳥さんがAの方へと飛んできた。

『わっ…大丈夫、さくらちゃんはとっても優しいよ！』

そう微笑みながら話しかける。

『あ、やっぱり、ここ怪我してたんだね…』
「そうなの、夢で見たのと同じ…どうしたらいいんだろう…」
「それやったら…」

ケロちゃんが何かを説明しようとすると突然

ぱぁぁぁ

『？！あ、これ、夢でもあった…』

鳥さんを抱いているとAの手と鳥さんの怪我をしていた部分が淡く光り始める。

ぴるるるる!(ありがとう!)

鳴き声を聞くとやっばり鳥さんの言葉が聞こえてきた。

怪我をしていたところを見てみると
とても怪我をしていたようには見えなかった。

「治っとるやないか！どういうこっちゃ！」
「あ？あれ、言ってなかったか？Aには治癒の能力があるんだ、最近魔力も安定してきたからその能力もだんだん開花してきたんだろう」

そう、ガロちゃんが説明してくれた。

『そういえば、そんなこと言ってたかも…』
「お前も忘れとったんかい！まぁ、カード治すんならさくらの名前書いて本に入れれば治るんやけどな…それは必要なかったらしいな」

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