もうひとりのカードキャプター

追いついて ページ17

「おまえもうちょい遅く出ても大丈夫だろーが」

『一緒に行きたいんだもんねー！』

さくらちゃんはまだ口の中に残っているものを
もぐもぐしながら
なんとかお兄ちゃんにおいついた。

「あっ！」

「おはよう」

そこにたっていたのは
月城雪兎さん。
さくらちゃんが大好きな人。

「よっ！」
「とーやおはよう、さくらちゃんもAちゃんも早起きだね」
「は、はい！」
『雪兎さんおはようございます！』
「怪獣は五分で朝飯食えるからな」
ニヤリと笑いならお兄ちゃんがいった。

それに怒ったさくらちゃんはローラースケートを履いた足でお兄ちゃんをけとばしていた。

「そういえば最近さくらちゃんお寝坊さんなんだって？」

そう雪兎さんに言われてびっくりしているさくらちゃん。

「え？え？どうしてですか？！」
「桃矢にきいたんだ、最近夜更かししてるのか、朝なかなか起きてこないって。夜眠れないの？何か心配事？」

学校に向かいながらお話。
雪兎さんってやっぱり優しいなぁなんて話を聞きながらかんがえていた。

「のうてんきに心配事なんてねぇな」

そんな事を言うお兄ちゃん。
でも雪兎さんに話すってことは
それなりに心配してるって知ってるんだ。

お話をしながらだったからあっという間に小学校へとついてしまう。

「あ、ついちゃった」
「じゃぁ、またね」

そう言いながら雪兎さんは２つのアメを優しく投げ渡してくれた。

「ああ、雪兎さん……」

うっとりとした表情で見送るさくらちゃん。
かわいいなぁとニコニコしながらわたしはそんなさくらちゃんを見てるとスッととなりにお友達が。

「やりますわね」
「わあ！！と、知世ちゃん！」

どうやら見送ってたためさくらちゃんは気付かなかったようだ。

「去りぎわにプレゼントとはやるヤツですわね」
「おはよう知世ちゃん」
『おはよ、知世ちゃん』
「おはようございます、さくらちゃんAちゃん」

「これ、ありがとう」

そういって朝ケロちゃんが見ていたビデオを渡す。

「綺麗に撮れてましたでしょ？」

「な、なんか照れちゃうよー」
へらっと笑いながらそういうさくらちゃん。

「照れてはいけませんわ！あなたはこの世に災いをなす“クロウカード”を集める地球でたった一人の勇敢な少女ですもの！それと一緒に不思議なカードを使ってさくらちゃんを手助けできるのもAちゃんだけなんですのよ！」

キラキラと瞳を輝かせながら語る知世ちゃん。

学校で→←おはよう

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す