1-11 星と出会うこと ページ11
「皆さん、手紙について心当たりはない、ということでよろしいですか?」
秘書、江本がハキハキとした口調で問いかける。
その問いかけに対して、皆それぞれ頷いたり他の者の方に視線をさ迷わせたりしていた。
「・・・質問なのですが、」
と、声を発した三日月。
「藤田さんの持っていた手紙は会社に届いたという話でしたが、他の皆さんの手紙は何処に届いたものですか?」
「・・・その問いに、何の意味が?」
問いかけに問いかけで返したのは上崎だった。
「・・・手紙を受け取った者の共通点とか。何か意味があるのかを確認しておくべきかと思いまして」
三日月は、妙にわざとらしい笑みを浮かべ、すらすらと理由を述べた。
納得できる理由を上げられて、上崎はそれ以上何も言わなかった。
先程のこともあり、三日月を警戒しているのかもしれない。
その後、沢渡から順に五人、手紙が届いた場所を答えた。
まとめると、藤田・沢渡・三日月のものは会社に、上崎・昴のものはそれぞれの自宅に届いたことがわかった。
「半々か・・・ここには特に共通点は無さそうですね」
三日月が結論を述べた。
何だか、ドラマか何かの探偵役のような口振りだった。
「年齢も職業もばらばらですし、共通点、無さそうじゃないですか?」
昴は考え込む三日月に意見した。
「そうだねぇ・・・もしかしたらここに来てすらいない人もいるかもしれないし、わからないものなのかな。」
「え、来ていない人?・・・いるかもしれない、ですか?」
何故、三日月はそう思ったのだろう。
他の者の間に三日月を怪しむような空気が広がる。
しかし、三日月は全く気にする様子も無く話を続けた。
「うん。必ずしも手紙を届けられた全員が、今日この場にいるとは限らないでしょう? もしかしたら明日来るとか、手紙自体を怪しんで来ないということもあり得るよ」
「ああ・・・なるほど」
そうだ、それもあり得るのだ。
手紙を受け取った全員が素直にここに来るとも限らないし、いつ屋敷を訪れるかの指定もされていなかったのだから。
「ああ、この場にいる時点での共通点、あったね」
三日月がふふっと笑って言った。
「今日この日に、馬鹿正直に手紙に従ってここに来てる」
*お知らせ* 投稿サイトの変更について→←1-10 星と出会うこと
ラッキーアイテム
腕時計
ラッキーアルファベット
X
ラッキーカラー & ラッキーパーソン
緑 ??
4人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
文羽238 - 米子さん» すいませんw (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - 文羽238さん» こんにゃく畑選びましょうよ。 (2018年6月26日 0時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
文羽238 - 米子さん» アンケート、「あなたは何と見る?」ってやつですかね? 普通ーに自分の家って答えちゃいましたw (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
米子(プロフ) - そういうことですか。 (2018年6月26日 0時) (レス) id: fa2781bdc8 (このIDを非表示/違反報告)
文羽238 - 米子さん» おお、同時でしたかw(まあ、私のはちょっと書き換えただけなんですけどね・・・。) (2018年6月26日 0時) (レス) id: 4f24abb809 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:文羽238 | 作成日時:2018年6月22日 23時