赤井秀一の悪友4th【名探偵コナン】

【番外編】将来の姉妹女子会 ページ35

※謎時空。哀ちゃんが赤井さんの事を普通に知ってる

「ねえ、二人はいつ結婚するのかしら？」

『…へっ？』

事情を話し打ち解けてからしばらく、哀ちゃんとは姉の明美共々すっかりカフェ友になっていた。二人でお茶とお菓子をつつきながら話すのは、大体が互いの共通の人物について。専ら明美かコナンくんの事が多いのだが、血縁関係加えて私のパートナーだと分かってからは、たまに意地悪のように秀一の事を挟んでくるようになって。

「ねえ新菜さん…いつ私のお姉さんになってくれるの？」

そして、そういう時の彼女は大抵意味深に微笑むのである。美人の微笑みはそれだけでも迫力がある。急な話題転換に、私は飲んでいたコーヒーで噎せかけた。

『…いや、そんな急には…ね？勿論その気はあるけど、今それどころじゃないし』

「何があるか分からない職業じゃない、前だって嘘とはいえ姿を消さなきゃいけなくなったでしょ？忘れたとは言わせないわよ？」

沖矢昴の件については、バレてからというものしばらくそれを引きずられた。今でもそれを引き合いに出してこられると、私は彼女に弱い。

『組織の事から解放されてから、って…言葉にはしてないけど、そう考えてるんだ。彼もきっとそう、壊滅させてからでないと…落ち着けない』

「…呆れる程に職業病ね、あなたたち」

『ごめんね…自覚はあるの。それでも私たちは、こんな不器用なやり方じゃないと生きられない』

互いを縛り付ける物が互いである事は、そしてそれが他者から見て最早意地の様に見える事は…重々承知だ。私怨で追い始めた組織の壊滅、それを成し遂げるために払うべき犠牲や努力。その先に進むための原動力となるような大きな約束をするならば…二人で家族になる事が一番心を動かす大きな物だっただけで。きっと、事情が違えば断ち切る物も違ったのかもしれない。

『互いに取り返したい大きな物が…死ねない理由が家族(これ)だったんだよ。組織のしがらみを断ち切ったらきっと、お互い胸を張って踏み出せると思うんだ』

「焦れったいったらありゃしない。やっぱり似た者同士ね」

『うん…ごめんね』

「そこまで言うなら、私も二人の事…意地でも生かすために頑張るわよ。…覚悟しときなさい」

強気にこちらを見つめる表情は、頼もしい。

『…私の妹は頼もしいねえ』

嬉しそうに、誇らしげに微笑む彼女をそっと抱きしめた。

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本当は夫婦の日第二パターンのつもりでした(遅)早く哀ちゃんともお話させたい

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