赤井秀一の悪友4th【名探偵コナン】

【番外編】真の弟は誰だ決定戦2 ページ12

「姉さんって元々は一人っ子だって聞いたけど？」

『そうだよ、だからヒロとアキを引き取れたの。どうせ一人だし、今更増えても支障はないよ』

「…そっか。でも面倒見いいよな、何でだろ」

何でって、他所ではあまり見せないけど…秀一が何気に面倒見いいから。それを何年も隣で見てきたから、いつのまにか身に付いたというか？私も、彼と会う前は自分で精一杯だったから。

『…まあ、言っても信じない人がいるかな』

「…フッ、だろうな」

同じ事を考えたらしい秀一と二人して、小さく笑う。関わりが増えたヒロは何となく察したらしいが、コナンくんと零は二人して首を捻っていた。まるで兄弟のようで、微笑ましい。

「なんか、俺の知らない間にヒロが馴染んでる…」

「羨ましいかー？羨ましいよなあ零？…いだだだだ！痛えって馬鹿力！」

「安室さんって、同い年とか年上に囲まれると…何だか一気に幼くなるよね」

『コナンくんが言っちゃいけないセリフじゃないかなあ、それは』

やっぱり年が近い方が気が楽なんだろうな。

「零！ギブ！ギブ！」

何とか落ちる前に解放されたヒロは、そのまま床で伸びていた。近くにしゃがみ込んで、労わるように頭を撫でてやる。

『昔から仲良いねえ君たち』

「でしょー？素直じゃないよなあ」

『全くだわ』

こちらを見て不服そうな零がズカズカと隣にやって来て、何か言いたげに口をもごもごさせる。

『なあに、零…言いたい事があるなら言いなさい？』

「…ヒロばっかり、ずるい」

「お？珍しく零が素直。まあ、俺は歴とした戸籍上の弟ですし？可愛がられて当たり前というか？」

「お前のドヤ顔(それ)も腹立つな！！ヒロは黙ってろ！！」

分かってて揶揄うヒロも、流石に一度口を噤む。たまには、素直になる零を見守ってくれ。

『まあ、私の弟はヒロだけなんだけど…。コナンくんも零も、目に見える形が無くても可愛い弟なのには変わりないよ』

「新菜さん…」

『元々、君たちに手を差し伸べたのは私だしね。理由なんてなくても、いつだって甘えにおいで。必要とあらば、本当に弟として迎えるよ、brother?』

「…はい」

そっと頭を撫でてやると、心なしかいつもより表情を和らげて頷く零。そうやって素直にしてれば可愛いよね。

「なあコナンどうするよ、零が弟枠のダークホースになるかもしれねえわ」

「ぼ、ボク知らなぁい…」

既に勝ち組:秀一とヒロ、コナン
ダークホース:零

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降谷零弟気質を推す。お粗末様でした

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