事件です、相棒よ ページ10
気づいたら、相棒の腕の中でした。何で?ホワイ???あっやばいなんかこいつからいい匂いする…変態か私落ち着け。
『…説明、求む』
「まだ動くなよ、瓦礫が残ってるから」
『瓦礫…?え、もしかして壁崩れた?』
そういえば、目の前が真っ暗になった時にすごい音が聞こえた気がする。彼が咄嗟に耳も塞いでくれたのか、耳は異常もなく聞こえるけど。嘘だと言ってくれ、危うく下敷きになる所だったかもしれないと?
「察しが良くて助かる。俺が動いていなかったら危なかったな…無事で良かった」
『ありがと…ごめん、ちょっとだけ視界空けてほしい』
「…ん」
恐る恐る秀一の肩口から顔を出すと、まあ見事にぽっかり穴の空いた壁、散らばる瓦礫。塞がる出口。
『冗談抜きでこれは…事故で済むか?』
「いや、むしろ意図的に起こった可能性大だ」
『だよねー…。おかしいとは思ったんだ、キープアウトのカラーコーン、なんか多いし違和感あるし』
顔を見合わせて、とりあえず安全そうな位置に移動しようか…と意見が一致した。足元が非常に悪いため、終始彼は私の手を引いてゆっくり歩いてくれる。ほんとそういうとこだぞお前…。世のお嬢さん方が惚れるのも頷けるよね、この優男め。
「状況から見て、中に残されたのは俺たちのみだろうな。他は既に退避できていると思っていい」
『人選に悪意感じるー。秀一、誰かに恨み買ってるんじゃないの?』
「お前、自分のことを棚に上げるな…。成績上位でしょっちゅうつるむような男女だ、不特定多数に何か思われても不思議じゃないだろ」
『うーん、そういうものか…めんどくさいな』
当事者はそういう視点でつるんでいる訳ではないんだけど。少なくとも私はそうなんだけども。
「常々思っていたがお前…恋愛に興味がないのか」
『ない訳じゃないけど…今はそういうの、考えてる場合じゃないっていうか』
私自身の身辺が落ち着くまでは、うつつを抜かしていられそうにない…っていうのが本音。
「お前らしいな、もう少し遊んでもいい年頃だろうに」
『いや、同い年のあんたにそれ言われたくないわ…あんたは遊びすぎでは』
「失礼だな、人生を楽しんでると言ってくれ」
『ふはっ…そういうことにしとく』
軽口を叩きながらも、周囲を見回すのは止めない
。現在地は2階、建物の窓は壊せなくもないが…。
『問題は、高さだよなあ…行けると思う?』
「着地場所次第か。ところでお前のインカムは生きてるか?」
『あー、なんとか』
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アハッ!(^o^ゞ - わかりました。 これからも更新応援しています!(*^-^*) (2020年7月16日 21時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
リュウヤ(プロフ) - 何度か名前変換の件は来ていて申し訳ないのですが、最初に書いてある通り付ける予定はありません。理由も変わりませんし、過去作の無印から4まで何十何百箇所ある全て修正する事に割ける時間と余力も足りません。どうかご了承下さいませ。 (2020年7月11日 23時) (レス) id: 441313cccd (このIDを非表示/違反報告)
アハッ!(^o^ゞ - 私からもお願いします(^.^)(-.-)(__) (2020年7月10日 20時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 自分の名前を設定できるようにしていただきたいです。 (2020年5月26日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - ニュアンスでこう言ってるかも??で読んでます。英語、楽しいですか?ルビお願いします。 (2018年12月10日 22時) (レス) id: a023cd468e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュウヤ | 作成日時:2018年4月26日 11時