暴走注意報 ページ40
ジェイムズさんの鶴の一声で、我に返った先輩たちが散っていく。一方、やり足りない私は反動で重くなった腕を軽く回す。秀一も余韻が抜け切らないのか、何処かまだ鋭い目付きだ。
「二人ともだいぶ強くなっているのはよくわかった。それはいいが、少々やりすぎだな」
『申し訳ないです…つい本腰入れちゃって』
「…落ち着いたら戻りますので」
大きく息を吐く秀一の肩をジェイムズさんが軽く叩く。
「君たちが互いにここまで本気を出せるのも、ある意味すごいな。いい物を見せてもらった…後は構わないから、今日は上がっていいぞ」
『え、そんな悪いです…!』
「どうせ、誰かが君たちを焚きつけたんだろう?君たちは賢い、何もないのにこんなに周囲を顧みない事はしないと知っているよ。その人物に後を任せよう、だから帰りなさい」
有無を言わせない口調に、私たちは渋々頷いて帰り支度を始めたのだった。
ーーーー
皆さん聞いてください。ただでさえ口数の少ない秀一がいつも以上に無口になりました。最低限の反応はしてくれるけど何だか…不貞腐れている、ような。
『秀一、今日はどっちに帰る?』
「ああ…お前の家でいい。荷物貸せ」
行動見てると、普段通りに出見えるんだろうけど…私には誤魔化せないぞ秀一。それに、私の家を選ぶ時は大概甘えたがってる時なんだよ…気付いてるかな。
「…っ!」
さっきの手合わせで少し良いのが入った…はずの脇腹に軽く肘を入れてやる。油断したのかあからさまに身体を跳ねさせた彼を見て、軽く笑った。
『私もちょっとやりすぎたね、帰ったら手当てするから』
「いや…俺も楽しくなっていたから自業自得だ」
『…拗ねてるでしょ。良いところで止められて』
「…拗ねてない」
嘘つけ、ちょっと目尻がキュってなったぞ。
『(あ、何だか子供みたいで可愛い)』
にやける頰を隠す為に口元を抑えて顔を背けると、気付いたらしい相棒に小突かれた。ちょっと力加減がしきれていない辺り、本当に図星みたいだ。
「…帰ったら覚悟しとけよ」
若干低めの威圧感ある声。…やっべ、これはからかいすぎた。仕方ないじゃない、可愛いあなたが悪いです。
『私だってやられっぱなしじゃないもん…』
…すみません、思いっきりフラグでした。戦闘中断されてからまだ興奮が残ってたのを抑えてたんだね、だから口数減ってたんだ。だからそんな目でこっちを見ないでほしい…。
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戦闘本能刺激されて雄になるのが見たい私の欲望(しかも続く
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アハッ!(^o^ゞ - わかりました。 これからも更新応援しています!(*^-^*) (2020年7月16日 21時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
リュウヤ(プロフ) - 何度か名前変換の件は来ていて申し訳ないのですが、最初に書いてある通り付ける予定はありません。理由も変わりませんし、過去作の無印から4まで何十何百箇所ある全て修正する事に割ける時間と余力も足りません。どうかご了承下さいませ。 (2020年7月11日 23時) (レス) id: 441313cccd (このIDを非表示/違反報告)
アハッ!(^o^ゞ - 私からもお願いします(^.^)(-.-)(__) (2020年7月10日 20時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 自分の名前を設定できるようにしていただきたいです。 (2020年5月26日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - ニュアンスでこう言ってるかも??で読んでます。英語、楽しいですか?ルビお願いします。 (2018年12月10日 22時) (レス) id: a023cd468e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュウヤ | 作成日時:2018年4月26日 11時