挑発に乗るのも信頼故 ページ39
「ぶっちゃけ二人ってどっちの方が強いの？」
何でもない日だった。先輩が唐突に口にした言葉により、私たちは作業の手を止めざるを得なくなる。
「割と接戦ですよ。こいつ見た目に反して腕っ節もあるので、結構喧嘩っ早いし…」
『おいこら相棒、何を言ってくれてるの？ちょっとはマシになりましたー』
「あの頃は…言い寄る輩を千切っては投げていたからな、懐かしいよ」
嫌な言い方はやめてほしい。それじゃあまるで物理的に投げていたみたいに聞こえるから。
『ねえdarlingちょっと付き合って？思い出したら腹立ってきた』
「いいだろうhoney、久しぶりに本気で拳を交わそうか」
拳を構え合う私たち。互いににこにこ笑ってはいるが、目が笑っていない。そこ、血の気が多いとか喧嘩っ早いとか言わない、自覚はあるけど！
「「(こんな色気のない付き合ってがあっていいのか…)」」
そして今、何故か私たちの勝敗で賭けをしている先輩たちに見守られて本気の手合わせが始まるのである。
『先輩たちだけ賭けられるのも癪だし、私たちも何か賭けようか？』
「そう言えば最近やってなかったな…。じゃあ、今度のデートの行き先の決定権でどうだ？」
『ふうん…？じゃあ私が勝ったら海ね、水着新調したいの』
理由を付けて挑発的に言うと、秀一はふむ…と少し考えてから笑った。彼ならきっと、私の意図を理解した上でこれで火が付くと確信して。
「それは彼氏としては阻止せねばなるまい。お前、わざとだな？」
『はは、お互い様でしょう…！』
意見が纏まったところで、私から先制。いなされることを予想した上で、技の掛け合いの応酬が続く。
『(体勢を崩さず、かつ…相手の隙を作る…っ！)』
上段下段に蹴りをかまし、脇腹、鳩尾…力が劣っていても人体の急所に成り得る点をピンポイントで狙えば大男相手でも逆転は可能だ。
「お前、また腕を上げたなっ…！」
『そりゃ、どーも！』
私は、私にしか出来ることを極めていくだけだ。唯相棒に守られているだけの存在では物足りない。それに、何回も相手を引き受けていれば…癖や活路くらい見えてくる。
「ぐっ…」
ほんの一瞬、僅かにぐらついた彼を遠心力に従ってうまく転ばせる。…が、あちらも慣れているのですぐ応戦してきた。足元への蹴りを済んでのところでかわして次を仕掛けるー。
「そこまで！」
鋭い一声に、私たちは動きを止めた。ジェイムズさんが微笑みながら近付いてくる。
「引き分けだ。早く皆も戻りなさい」
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アハッ！(^o^ゞ - わかりました。 これからも更新応援しています！(*^-^*) (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
リュウヤ(プロフ) - 何度か名前変換の件は来ていて申し訳ないのですが、最初に書いてある通り付ける予定はありません。理由も変わりませんし、過去作の無印から4まで何十何百箇所ある全て修正する事に割ける時間と余力も足りません。どうかご了承下さいませ。 (2020年7月11日 23時) (レス) id: 441313cccd (このIDを非表示/違反報告)
アハッ！(^o^ゞ - 私からもお願いします(^.^)(-.-)(__) (2020年7月10日 20時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 自分の名前を設定できるようにしていただきたいです。 (2020年5月26日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - ニュアンスでこう言ってるかも？？で読んでます。英語、楽しいですか？ルビお願いします。 (2018年12月10日 22時) (レス) id: a023cd468e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リュウヤ | 作成日時：2018年4月26日 11時
