赤井秀一の悪友【名探偵コナン】

阿吽の呼吸 ページ35

翌日に何とか動けるまでに回復した私。今度からはもう少し手加減しろと言うと、善処する…と何とも胡散臭い返事が。

『おはようございます。昨日は休んじゃってすみません！』

「おはようございます」

結局二人揃って出勤した。周りの人たちも優しく迎えてくれたが、これからは気をつけないと…。

「ニーナは頑張り屋さんだから、疲れが溜まっていたのよ。休める時に休まなきゃね！」

「そうだぞ、君は昔から全力投球だったからな…。念のため、今日はパソコンでの情報収集とサポートに専念すること」

『了解しました』

そしてジェイムズさんは、秀一ににっこり笑いかけると肩を軽く叩いた。

「赤井くんは、現地でちょっと一仕事こなしてもらおうか…元気は有り余っているだろう？ニーナと違って」

「…了解しました(もしかしなくてもバレてるなこれは)」

「何、バックアップはニーナにしてもらうつもりだ…やれるな？」

うわあ…ジェイムズさんえげつねえ…。あの人に隠し事しても無駄だと思う、ご愁傷様。

『一応通信機でナビゲートはするけど、地図は頭に入れておいて』

「ああ…」

今回の仕事は警備会社の不法アクセス及び不法侵入者の追跡。私はここからのバックアップ、秀一は現地へと別れる。

「なるべく早く片付けて帰る」

『うん、期待してる。予測通りなら今日現場に現れるはずだから…終わらせよう』

ーーーー

『今さっき警備室側のセキュリティに妨害が入った！』

＜追い込めそうな場所は！ここからだと会議室…いや、それよりも…＞

『今先回りしてセキュリティにロックかけてるとこ！誘い込むから、あんたはとりあえず走れ！』

＜了解…っ！＞

侵入者の逃げる方向を予測し、平行して狂わされたセキュリティを復元しながら行く手を少しずつ阻んでいく。もう少し、そのまま逃げてくれれば…！

『そこで止まって…そのままゆっくり前進して』

目的はもう目の前。ここからは狙撃に集中してもらうよう、ポイントへ誘導する。

＜見えた…後は任せろ＞

通信機越しにも緊張感が伝わってくる。深く息を吐く音、それが聞こえた時…もう大丈夫だと察した。

銃声に続いて、突入からの確保の合図が聞こえ…私たちもようやく安堵したのだった。

＜無事に終わった。すぐ帰るから待ってろ…土産はいるか？＞

『お疲れ。じゃあ何か食べる物買ってきて、戻ってきたら一緒に休憩上がろう』

＜ん、了解…＞

通信機を外してふと気付くと周囲からすごく見られていた。…なんで？

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