精一杯の愛を君に ページ33
気付いたら、相棒の腕の中でした…何これデジャヴ。前と違うのは、互いに衣服が乱れていることでしょうか…。
痛む頭で状況の整理をする。まずここはソファの上で、私は何故か秀一のシャツだけを羽織っており…秀一は上半身裸で、私に腕枕をしてくれている状態。思い出した。
『(ああ…私あのまま秀一に抱かれて寝落ちしたのか)』
その身体では狭かっただろうに、彼は私を抱えたままソファでぐっすり寝入っている。珍しいと思いつつも、普段より少しあどけない寝顔がなんだか愛しくて笑みがこぼれた。
『…しあわせ、だなあ』
そっと胸元に頭を寄せると、緩やかな心音に包まれる。明け方まで散々抱き潰されたのは正直言って怒りたい。けれども少しだけ…嬉しさが勝っていた。
「んん…
もぞもぞと動き出した彼の掠れた声で我に帰る。顔を上げようとしたけど、それより先に抱きしめられて胸元に逆戻り。
『お、おはよう…
釣られてダーリンなんて言ってしまったけど、普通に恥ずかしい。起き抜けからサラッと口に出る秀一に驚きだよ…。
「すまん、だいぶ無理させた…身体、平気か?」
大きな手が背中や腰に恐々触れる。遠慮なく私を抱いた時とのギャップがおかしくて、笑ってしまった。
『思ってたよりはマシだよ。…それより頭が痛い』
「珍しいな…お前が二日酔いか」
『自分でもびっくりしてる…喉乾いた、お水飲みたい』
だから離せ、と軽く叩くと代わりに頭にキスが降ってきた。
「持ってきてやるから、大人しくしてろ」
そう言って、私に気を遣いながら立ち上がりそっとキッチンへ向かう彼。
『私の相棒ハイスペックすぎませんか…』
こんなの、ときめかない方がおかしい。何で今まで普通に接していられたの私、顔熱い。
「何だ、今更気付いたのか?」
『うひゃっ!?』
気付くとすぐ傍で秀一が笑っていた。隠しきれていない笑みに、私は何も言えなくなる。
「どうだ、お前の相棒はいい男だろう?」
起こされた私は、受け取ったコップで顔を隠し(きれてないけど)、頷くしかなかった。羞恥心を飛ばしたくて水を飲み込むと、心なしか落ち着いた気がする。
『今まで他人事のように見てたもんだから…ちょっと驚いてる』
「これからは、俺がお前の
どうだ?と私の髪を掬い、色気たっぷりにキスを落とす我が最愛の相棒。もうこれ以上は逃げられない。
『喜んで、その愛を受けます』
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アハッ!(^o^ゞ - わかりました。 これからも更新応援しています!(*^-^*) (2020年7月16日 21時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
リュウヤ(プロフ) - 何度か名前変換の件は来ていて申し訳ないのですが、最初に書いてある通り付ける予定はありません。理由も変わりませんし、過去作の無印から4まで何十何百箇所ある全て修正する事に割ける時間と余力も足りません。どうかご了承下さいませ。 (2020年7月11日 23時) (レス) id: 441313cccd (このIDを非表示/違反報告)
アハッ!(^o^ゞ - 私からもお願いします(^.^)(-.-)(__) (2020年7月10日 20時) (レス) id: 7b7bfd9a97 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - 自分の名前を設定できるようにしていただきたいです。 (2020年5月26日 18時) (レス) id: e826140184 (このIDを非表示/違反報告)
クーニャン(プロフ) - ニュアンスでこう言ってるかも??で読んでます。英語、楽しいですか?ルビお願いします。 (2018年12月10日 22時) (レス) id: a023cd468e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:リュウヤ | 作成日時:2018年4月26日 11時