失くした恋との再会 part3

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「はぁ、徹のせいで泣けなかった」




及川「まだ言う？！」




「何回でも言ってやる笑」






ちょっと洒落たレストランが並ぶ中で小さなカフェに入る。





こんなところ二人で入ったことなんてなかったなって思うと、大人になったんだなと思った。





一杯500円もするオレンジジュースに二人して驚いで笑ってしまった。








もったいなくて少しずつしか飲めない液体が少しずつ氷で薄れていくのをぼぅっと眺めた。









及川「ていうか相変わらずオレンジジュース好きなんだね」





「え…あ、うん。あ、子供舌だって思ったでしょ？」





及川「んー、ちょっとだけ笑」








「うわー笑」








及川「いやいや！全然変わってないAが悪い！」







「徹だってぜんっぜん変わってないじゃん笑」









ああ、こうやって






変わっているくせに変わってないところを見つけては安心する









爽やかでちょっと大人な匂いがするところとか






ちょっといいブランドの時計をしてるところとか







それこそこんなお洒落なお店に入るようになったところとか









変わったところのほうがたくさんあるはずなのに。







変わってないところも変わったところもたくさん気付くのは









それだけの時間を共にしたこと





それだけ一緒にいたこと









それだけ好きだったってこと









及川「ねえ」






「ん？」









赤色のストローを回したらカランって音がして小さくなった氷が揺れた









及川「俺さ、ずっと好きだった」









目があって、視線が交わる







赤葦くんとは違う少しだけ色素の薄い瞳









及川「あの時からずっと、今でも想ってるんだよ」









ああ、私は…









この人のことが好きだと思ってしまった

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