失くした恋との再会【及川徹】

6.岩泉 side ページ6

憂鬱だった週末はすぐにやってきた。





及川は金曜は俺と飲むって決まりなのに！なんで拗ねてたけど社会人なんてそんなもんだって言ってやった。






東京はアホみてぇに暑い

と思ってたけど、この時期ならそんな変わんねーなって苦笑い。









花巻「てか、お前もうすぐ誕生日じゃなかった？」





岩泉「ああ…もうこの歳になったら誕生日なんて普通の日となんら変わんねーよ」





花巻「まあそうだよな笑」






午後2時30分、人が多い都会の真ん中




雨がポツリポツリと降るのはこの時期は当たり前。






蒸し暑い人混みの中で分厚い雲を見て、少しだけ早足になる






花巻「来るたび思うけど東京ってカフェのご飯ですら高すぎて選ぶのですら躊躇するわ」




岩泉「いや…まあ…そうだな」







結局雨に降られて、ちょっと遅めの昼飯がわりにやたら洒落たカフェに入った





テラスの近くの席に通される。




窓から見える都会の街はなんか…綺麗に見えた。



強くなった雨が



コンクリートの上を跳ねる


傘の上を跳ねる







花巻「なに？あの岩泉くんもたまにはセンチメンタルか？」





岩泉「あ？」





花巻「冗談だって」






運ばれてきた高い割に少ない料理







まあ、晩飯のこと考えたらちょうどいいかなんて口に運んだ








花巻「あれ？」

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