失くした恋との再会【及川徹】

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私が彼に出会ったのは、ちょうど東京にきて1年経って少しずつ生活に慣れてきた頃だった。





初めてできた大学の後輩



その中の一人が彼だった








赤葦「赤葦京治です。よろしくお願いします」




バレーサークルの新入生歓迎会




金曜午後7時の焼肉屋



アホみたいに騒がしい店内で一人だけ大人しくてなんだか自分より大人な子







「山本Aです！一応マネージャーをしてるのでわからないことがあったら聞いてください！！」






赤葦「ありがとうございます。よろしくお願いします」





私がバレーサークルを選んだのは少なからず徹と岩泉の影響








1年経った今だって会いたくて、会いたくて…






赤葦「バレーやられてたんですか？」



「えっと…やってはなかったよ。周りの子がやってたからちょっと詳しいくらい」





赤葦「そうなんですね」




「えっと…赤葦くんは？ずっとバレー？」




赤葦「はい。バレーは一つ上の先輩に絶対続けろって言われてサークルに」




「そうなんだ。先輩ってこの大学にいるの？」





赤葦「いえ、木兎さ…先輩は違う大学です。バレーに力を入れてる大学に行きました」





端っこの席


ギリギリ網が届くくらい



騒がしい声の片隅で、ひっそりと話す声がとても心地いい





赤葦「俺セッターだったんです」





「え…そ、なんだ」








セッターと聞いて思わずびっくりしてしまう




私の中でセッターといえば徹だったから








ずっと1番のセッターだから

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