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【パラレル】もしものお話 3 ページ27

だが、どんなに待っても彼女に着信が入ることはなく、どういうことだ、と俺の頭を深く悩ませる。

落ち着いた彼女の頭を撫でていると、机の上にある彼女の携帯電話に目が入った。



「……スマホ貸せ」
「……うん」



酸欠で頭が上手く働かないのか、ぼうっとしている彼女に声をかけ着信履歴を開くも、病院からは何の連絡もない。


───おかしい。

彼女の隣に並んで座り、連絡が来ない理由を考える。

なぜ電話が来ないのだろう。夢の中では、電話に出た彼女が泣きながら家に帰ってきたはずだったのに。



「……まさか、」



無理やり彼女に“個性”の話を聞き出したから未来が変わったのだろうか。いや、それはありえないだろう。たかが夢だ。

しかし、どう考えてもそうとしか思えないのは何故なのか。


そんな解決しようのない疑問が増えるなか、俺の行動で彼女の気持ちが楽になったことには気づかなかった。





.





その翌日。俺は彼女の入院先でもあった病院に歩いて向かっていた。すぅ、と息を吸い込んで、病院の敷地に入る。

すると、彼女の“個性”について詳しく教えてくれた受付の女が、出入り口付近に立っていた。



「……てめェ」
「こんにちは」
「……どういうつもりだ」



やっときた、とでも言うように笑う女を睨み付けると、彼女はこの間のように「……とりあえず、移動しましょう」と笑う。そんな彼女の後を追うようにして俺は広場へ向かった。



「でも、よく気付きましたね」
「……なめてんのか」
「いやいや、まさか」



広場には朝のためか人はいなかった。左側のスペースを開けて座った彼女の前に立ち、苛立ちを隠さずに本題を切り出す。



「俺達に、お前の“個性”を使ったんか」
「……まぁ」
「答えろクソが」



俺の暴言に苦笑いをもらしつつ、女はしぶしぶといったように話し出す。彼女の目線はきれいな青空に向いていて、ふとAを思い出した。

「これは他言無用でお願いします」そう言って彼女は俺の目をじっと見つめたあと「私は数年前から無個性として生活しています」と続けた。



「私の“個性”は戦闘向きではありません。ですが、この“個性”は幼い頃から周りに恐れられてきました」
「……」



大人しく聞いていると、彼女の哀愁漂う表情がAと重なり思わず息をのむ。



「私の“個性”は【パラレル】といいます」


───未来を操作できるんです。



彼女の口から出てくる言葉は、想像をはるかに超えるものだった。

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設定キーワード:ヒロアカ , 僕のヒーローアカデミア , 爆豪勝己   
作品ジャンル:アニメ
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√A(プロフ) - 真実さん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです!頑張った甲斐がありました〜(笑) お気に入り登録もありがとうございました! (7月20日 11時) (レス) id: 6ffc153c88 (このIDを非表示/違反報告)
真実(プロフ) - 哀切この上なくて、でもとても素敵なお話でした……! 久々に素晴らしい作品に出会えました、ありがとうございますっ…… (7月20日 1時) (レス) id: 645dfe253c (このIDを非表示/違反報告)
√A(プロフ) - けいさん» 最高だなんて、、そう言ってもらえて嬉しいです。そうですよね、、大好きな人との時間を大切に過ごしてくださいね。コメントありがとうございました! (10月7日 21時) (レス) id: 6ffc153c88 (このIDを非表示/違反報告)
けい - ずごい泣けました……涙が込み上げて来て最高でした。最後のほうはもう画面が見えなかったです。大好きな人の声が聞けないなんて私は耐えられないと思います。 (10月4日 21時) (レス) id: 0d0916fec7 (このIDを非表示/違反報告)
√A(プロフ) - でんぷんさん» 返信遅くなって申し訳ないです。ほんとですか!笑 そう言ってもらえて嬉しいです。コメントありがとうございました! (10月2日 19時) (レス) id: 6ffc153c88 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:√A | 作成日時:2018年2月8日 22時

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