ほんの一瞬の夢を見る (ページ22)

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猫猫side

壬氏「お前は軍師の元へ行きたいか」

変人が妓女を買ったという話をした翌日、暇人宦官はそんなことを言ってきた

誰があんな…
言葉を探しているがうまい言葉がでてこない

「……大丈夫だ、そうそう玩具を手放したりはしない」

そんな私を見てか、暇人宦官は天女のような笑みを浮かべ去っていった

…あの変人軍師が妓女を買ったことは、梅梅小姐からの木簡で知った
緑青館ではない店で妓女を買ったと

私には関係の無い話だと思いつつも
何をやってんだと思った

木簡によると、買ったのは妓女への待遇が悪い店1番の妓女だったらしい
年齢は私と同じくらい、やり手婆の手腕にかかっていたら梅梅小姐たちの立場も危うくなるほどの見栄えと芸事の腕前だったらしい

それを見ていくつか疑問はわいた
変人軍師は私がここに来てから花街には行っていないはず
…そして変人軍師は人の顔を認識することができない
さらにあの人と…私以外に興味はないはずだ
なのに何故、見栄えがいい妓女を買ったのか

？「私の拙い頭で考えたのですが、どうしてもここがこの数字にならず…お教えいただけませんか？」

文官A「え、ええと…これは…いや、すまない、これは間違いだな。直してまた持っていくよ」

？「そうだったのですね、ありがとうございます。またお待ちしておりますね」

そんなことを考えているととても綺麗な女官とどこかの文官が話している場に出くわした

？？「助かったよ、七番。私が言っても間違いを認めないからね」

なるほど、あの綺麗な女官が噂の七番か…
確かに緑青館にいても一二を争う美女で、立派なものを持っている
…ただ、なんかあの笑みは気持ち悪いな…
誰かを思い出す…

で、今七番と一緒にいる文官は…あの変人軍師に似ているということは羅の一族の誰か…か

七番「あら、ひょっとして…あなたが猫猫…？」

2人を観察していたつもりが、いつの間にか七番が目の前にいた

「そ、そうですが」

七番「あなたに会ってみたかったから、嬉しいわ。良かったらお茶、飲んでいかない？お煎餅もあるわよ」

「え、いや…」
正直煎餅は食べたいし、ちょっと七番と話してみたい気持ちもある

七番「安心して。羅漢さまも羅半さまもいないから。私と2人になるけれど」

「では、お言葉に甘えて」

そう私は七番について行った

ん？羅半って誰だ…？さっきのやつだろうか