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作間「 ……ねえ、今の。
俺とAちゃんが付き合ってるって噂あったの？」
「 そーだよ〜 」
はしもっちゃんがAちゃんに、あの件どうなった？ということを聞いていたのが聞こえてきた。盗み聞きはよくないと思いつつも、勝手に耳に入ってくるんだ。不可抗力、仕方ない。
その内容はAちゃんと俺の熱愛疑惑でプチ炎上していたということ。今はもう鎮火したらしいけど。
「 ねえ 」
作間「 ん？ 」
「 ……私との熱愛疑惑が出たら、作間は嬉しい？それとも迷惑？ 」
作間「 えー… 」
最近のAちゃんは少しおかしい。
恋愛の話をすごく嫌がっている。メンバーとの距離感だって、前よりも遠くなった気がする。
だから、この答えによってはAちゃんがまた何か抱え込んでしまうんじゃないかと変に勘繰ってしまう。
作間「 Aちゃんはどうだった？俺と熱愛疑惑、迷惑だった？ 」
「 作間、ずるいよ。解答権をこっちに寄越すなんて 」
作間「 だって… 」
「 私は迷惑だったかも 」
床の一点を見つめて、すごく苦しそうにそう言ったAちゃん。本音なのか、嘘なのかも俺には見破れないよ。
というか、見破りたくなんてなかった。嘘だと、思いたかった。
作間「 そ、っか 」
「 私は恋愛するためにジャニーズにいるわけじゃないから 」
ぼうっとした目。言葉は棘のように刺さり、氷のように冷たかった。
今、君は何を考えて、何を感じているの？
Aちゃんの抱え込んでいるものを、少しだけでもいいから俺に投げてほしいよ。
「 …って、まあ、ここまでの話最初から最後まで全部嘘だけどね 」
作間「 っえ、？！ 」
今の今まで深刻そうな、人生の全てがどうでもいいような表情と声色は嘘だったように突然明るくなった。
今の話のどこからどこまでが嘘で、どこからどこまでが本当なのか。
俺の気持ちなんて知りもしないAちゃんは、俺の目の前でケラケラと笑っていた。まあ、笑っていて元気そうならばよしなのかもしれない。
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作者名：366 | 作成日時：2022年8月27日 0時
