独占欲 ページ47
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『トリックオアトリート！！！』
「………は？違うでしょ」
偶然空いている時間が合った俺といじゅはハロウィン当日、
即ち俺の誕生日当日を俺の家で過ごしている訳だけど。
俺ん家着くなり叫ぶ彼女。
違わないけど。
…違わないけどさ！
『私もお菓子ほしいもん。イタズラするよ〜？？』
「Aにイタズラされたいしあげないでおこうかな」
『は〜？この私が甘っちょろいイタズラするとでも
考えてるわけ〜？』
みずっこんってニックネームをみずっぞんにして
やるんだから！ちょっと言い難い！
と独特の感性のイタズラを披露するいじゅに苦笑いを返す。
『ねえ、このネイル。一本だけでいいから塗らせて？』
「……何それ。別にいいけど」
目敏く昨日貰ったプレゼントを見つけては
お強請りをしてきた彼女。可愛い。
やった、と小さく喜んでは慣れたように
リビングのローテーブルの前に座り込んだ。
こっち来て、なんて自分の隣をポンポンと叩いている。
全く、ここは俺の家だぞ。
赤色を手に取り、俺の指に色を乗せて行く。
ふと彼女の方を見ると近すぎる距離に思わずドキッとした。
俺の指先をじっと見つめてるから、
俯き気味で長いまつ毛が彼女の目元に影を落とした。
「塗ったこと、ある？人に」
『ないよ、瑞稀が初めて』
彼女のネイルを塗る時の真剣な眼差しは
俺だけが知っている。
その特別な響きが、俺に高揚感を与えた。
「これからも俺だけに塗ってほしいんだけど」
『……ふふ、じゃあそのお願いが
今年の瑞稀の誕生日プレゼントね？』
みずっこんは私の独占欲強いからな〜、
と2度塗りも終え、綺麗に色付いた俺の指を見つめながら
いじゅが呟く。
愛しそうに、俺の爪を撫でないでほしい。
『誕生日おめでとう。
たまにはこの色も塗ってほしいから、あげる』
バッグの中からラッピングされた物を渡してきた。
開けてみると番組側がくれたネイルと同じメーカーのもの、
水色のものだった。
俺だけが独占欲が強いというような言いがかりだったけど、
Aも大概じゃんと小さく笑う。
「ありがと、じゃあたまに塗らせてやるよ」
『こっわーい。これだから帝王は！』
「なんだよ、それ(笑)」
この後、いじゅの左手の薬指に俺と同じ赤色を
塗ってやったことはみんなには内緒。
バレるまでは、二人だけの秘密。
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366(プロフ) - 美紀さん» ありがとうございます♡ (2022年9月3日 10時) (
レス) id: 398b640a83 (このIDを非表示/違反報告)
美紀(プロフ) - 井上瑞稀君と橋本涼君と高橋優斗君推しです最高ですコロナと熱中症で体調などにも気をつけてくださいね (2022年8月28日 0時) (レス) id: 3abf21e40c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：366 | 作成日時：2021年8月29日 8時
