３３話：湧き出るもの その５ ページ35
じゃあ…死ぬまでは終わりじゃない。どんな悪あがきも許されるってことか。
隠神さんがよく言ってる”本質”。意外に役に立つ。
そんなことを考えながら、蚊婆の間合いから離れる。
ついでに、近くのミハイマグナムを持ってきて。
するとすかさずミハイさんから通信があった。
ミハイ《おい、A。そこで呆けているのもいいが、何か手助けの一つでもしたらどうだ。》
『そんなこと言われても…間合いの内側にいた場合、有利になるのはリーチの長い向こうであり、
こちらが接近する前に吹っ飛ばされますよ。こちらも炎を出せば遠距離可能だけど、夏羽くんが近くにいるから燃やしてしまうと、夏羽くんの再生速度を燃焼速度が上回った場合のリスクが高い。すると余計こちらが不利になる。だとすれば、一番攻撃されにくくかつ攻撃しやすい夏羽くんに任せるのが妥当かと思いますが。』
ミハイ《そんな論理的に物を考える余裕が残っているなら問題ないだろう。攻め込め》
『私の話聞いてました？』
その時だ。
夏羽「…ぐが…あああ…ああああああ」
レイカ「まあ、すごい力。骨が折れてるわよ」
夏羽「がああああああああ」
さすがにこのままだと負けちゃうかも…
そう思い、ミハイさんにもう一度呼びかける。
『ミハイさん…あれじゃあ夏羽くんの体が壊れちゃいますよ。』
ミハイ《確かにな。ど…給仕係の体調に留意するのも雇い主の役目だ。》
また奴 隷と言いかけたな…
ミハイ《それに全滅してしまっては隠神に怒られるのは私だ。
一つだけアドバイスをくれてやろう。》
『アドバイス…？』
ミハイ《そうだ。A、お前は以前あのような状況に陥ったことはないのか》
『一回だけあったような…なかったような…』
ミハイ《その時は隠神に何か言われなかったのか。》
『あ。』
ミハイ《思い出したか。ならそれを夏羽に教えてやれ》
『珍しく優しいですね』
ミハイ《黙れ。早くしろ》
ミハイさんに怒られたので、夏羽くんのところへと向かう。
『夏羽くん！』
夏羽「A、どうした？」
『夏羽くんがそいつに勝てないのは…人の力しか使っていないから。
怪物の力を使えば勝てる！本能に従って攻撃して！』
夏羽「怪物の力…？ほんのうとは…？」
ミハイ《シンプルに考えろ。貴様が今一番実現したいことはなんだ。》
ミハイさん…いつの間に近くに
夏羽「こいつを倒したい」
ミハイ《そう》
夏羽「Aも織も晶も…失いたくない」
ミハイ《そうだ。それが本能だ》
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もふたろ(プロフ) - マシュマロさん» コメント、ありがとうございます！私は野火丸くん推しです！ (2021年3月30日 14時) (
レス) id: de19fc35e2 (このIDを非表示/違反報告)
マシュマロ - とてもおもしろく読ませてもらってます！主さんの推しの怪物は誰ですか？教えてください。 (2021年3月29日 21時) (レス) id: ee3718be7d (このIDを非表示/違反報告)
もふたろ(プロフ) - すみません。初めて書いたので知りませんでした。ご指摘ありがとうございます。フラグは外したと思いますが、大丈夫でしょうか。今後は気をつけます。以後も気づいたことなどがあったら教えてください。お願いします。 (2021年3月25日 19時) (レス) id: de19fc35e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふたろ | 作成日時：2021年3月25日 16時
