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『これ、私の番号ね。秘密だよ』
携帯を貸してくれたチソンにお礼ばかり、今は亡き携帯の電話番号を登録する。
JS「な、なんで、」
『何となくだけど、そろそろ誰かにこの番号を伝えなきゃ忘れられちゃいそうで』
JS「良いんですか？僕で、」
『うん、チソンがいい。あの時は言えなくてごめんね、卒業おめでとう。』
チソンが小学校を卒業したのは、番組出演よりも少し前の3月の頃だった。チソンと出会って仲良くなって割とすぐのことで、まだ学校へ通うことが許されるチソンにほんの少しだけ羨ましさと妬ましさを覚えたのもその頃。
JS「.......ヌナに言われたのが一番嬉しいです、」
中学生活を断念したチソンに同情したのかと聞かれれば、否定は出来ないが、ああ私だけじゃない。私よりももっと小さくて幼いこの子は私よりも多くのものを失っていると思ってしまうと言わずには居られなかった。このタイミングで言うことになるとは思ってもなかったけれど
JN「A！いた。」
『携帯貸してくれて有難う、また今度その数字は使ってね！待ってるよ！』
出来る限りヌナじゃなくて友達でいたいのは私のわがままってことで、チソンがその場から居なくなるのを確認して2人にプレゼントを渡した。
JM「チソン、嬉しそうだったね」
JN「あいつ結構Aのこと好きだもん笑」
『母親の気持ちになるの笑 結構わかりやすい顔してるから表情みるのも楽しいし笑』
可愛い可愛い私の子
JN「これ、今開けてもいい？」
『ダメ！宿舎に帰ってから開けてね、お楽しみだよ。』
JM「わかったあ」
『.......来年が楽しみだね。』
JN「俺達、気付いたら2年も一緒にいるもんね」
2年と言ってしまえば軽い、けど実際は重いその日数は確実に過ぎていて、これからそれがどれくらい増えるのかも分からない無限の迷路みたいなものから私たちは抜け出せずにいる訳だ
ふと、横を見てみるとプレゼントを持ったまま言葉を絞り出すジェミンがいた。
JM「....A、学校通いたい？」
『、え....』
JM「実はもう少しで試験があって、マクヒョンが通ってる学校なんだけど、」
Aも行くなら一緒の所がいいなとおもって、という彼。
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作者名：みるく | 作成日時：2021年8月29日 15時
