同じ傷をもった ページ28
勇『本当、報われない恋なんて
辞めちゃえればいいのにな。』
話を最後まで聞いてくれた神宮寺くんが呟く。
話してくれてありがとうと付け加えて。
彼の表情は何故か哀しげに見えた。
勇『俺もさ届かない相手に恋してんだよね。
小さい頃から世話してくれた
近所のお姉さんがいてさ、俺の初恋の人なの。
だけど彼女は歳下の俺の事なんて一度も
男として見てくれなくて
結局、思いを伝える前に他の男と結婚した。
諦めようと思ったんだよね。
でもさ彼女が泣きながら
寂しいって俺に縋り付いて来た日があって
我慢出来なかった。
一番じゃなくても良いって
旦那の代わりでも
俺を一瞬でも求めてくれるんだったら
それでいいって。
不倫なんて間違ってるって分かってるし
彼女が旦那と別れる気ないのも知ってる。
だけど一緒にいたいと思った。
どんな理由でも。』
そう切なそうに話す
彼の目はどこかで見覚えがあった。
私と一緒。
彼も自分じゃない誰かを思う相手を
愛してしまってるんだ。
勇『なんかごめんね?
急に自分の話しして。』
「全然。
むしろ話してくれて少し楽になった。
私だけじゃないんだなって。」
勇『俺もさ佐々木さんの姿みて
負けちゃダメだと思った。
またさゆっくり話そうよお互いの事。
岸くんにさ
二人同じ匂いするとか言われた時は
さっぱりだったけど
俺たち案外仲良くなれそうだね。
じゃあ、また。』
神宮寺くんはニコッと笑うと
部屋を後にした。
私は隣で眠る紫耀の姿を
じっと見つめながら
神宮寺くんの言葉を思い出していた。
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紫樹(プロフ) - 神宮寺と主人公がどうなっていくのかすごい気になります^ ^ 頑張ってください！応援してます！ (2017年3月5日 14時) (
レス) id: 6e3ce78be8 (このIDを非表示/違反報告)
恋(ren)(プロフ) - りこさん» ありがとうございます！ (2017年2月25日 14時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
恋(ren)(プロフ) - まいさん» ありがとうございます！ (2017年2月25日 14時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 複雑ですねー。ドキドキしました！ (2017年2月23日 16時) (レス) id: cd0a4f2848 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 毎回楽しみに読ませて頂いてます！更新頑張ってください！！ (2017年2月20日 22時) (レス) id: 9eda4f6ff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋(ren)
| 作成日時：2017年2月11日 19時
