ダーククリスマス ページ3
今日は久々に派手にいっちゃったな…。
床に散らばる粉々の硝子の破片を
丁寧に箒で掃き集める。
一ヶ月に数回
彼は発作を起こすと
一人の時家の中で暴れる。
それに加え
昨日バイトの先輩の岸くんに
送ってもらったところを
見られてたことが
余計に彼を刺激してしまったのだろう。
私のことが好きで嫉妬したわけじゃない。
発作を起こしてる時
彼は私を
“亡くなった恋人”だと思い込む。
紫『なぁA。
何作ってるん?』
掃除を終え
夕飯作りに取り掛かっていると
先程まで眠っていた紫耀が目を覚まし
数時間前とまるで人が変わったかのように
笑顔を浮かべ話し掛けてきた。
私はこの笑顔が何よりも好きだ。
私が出会った頃の紫耀が
私にだけに笑顔を向けてくれる。
「今日はハンバーグ。
紫耀の好きな甘い人参もあるよ。」
世間と違って
クリスマスイブのうちの夕食は
いつもと変わらないメニュー。
もちろんケーキもない。
毎年クリスマスの季節は
余り思い出さないように
普段と変わらずに過ごしている。
それでも鮮やかにライトで彩られた街中や
テレビ番組の特集のせいで
完全にクリスマスから逃げることなんてできない。
いっそクリスマスなんてもの
無くなってしまえばいいのに。
あんなものさえなければ
誰も苦しまずに済んだ筈だから。
行き場の無い感情を私は静かに呑み込んだ。
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紫樹(プロフ) - 神宮寺と主人公がどうなっていくのかすごい気になります^ ^ 頑張ってください!応援してます! (2017年3月5日 14時) (レス) id: 6e3ce78be8 (このIDを非表示/違反報告)
恋(ren)(プロフ) - りこさん» ありがとうございます! (2017年2月25日 14時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
恋(ren)(プロフ) - まいさん» ありがとうございます! (2017年2月25日 14時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 複雑ですねー。ドキドキしました! (2017年2月23日 16時) (レス) id: cd0a4f2848 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 毎回楽しみに読ませて頂いてます!更新頑張ってください!! (2017年2月20日 22時) (レス) id: 9eda4f6ff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋(ren) | 作成日時:2017年2月11日 19時