望まぬ再会-past- ページ16
雨が降っていた。
顔が濡れてるのは
雨のせいか、涙のせいか分からない。
行く宛がない私は
道の端にしゃがみ込んだ。
コンクリートに打ち付ける水の音だけが
ただひたすら聞こえる。
ずぶ濡れになった身体と服のことなんて
どうでも良かった。
二十分くらいだろうか
まるで心をまるごと切り抜かれたように
じっと時が過ぎるのを待っていた。
その時だった
あんなに降っていた雨が
一瞬で止んだのは。
違う。
雨の音はまだ私の元に届いてるのだから。
顔を上げると
傘を持った紫耀くんがいた。
彼は何も言わず、ただ私を抱きしめた。
あの日と同じように。
「私最低なの。
何してもダメな上に
庇ってくれたお姉ちゃんを傷付けた。
ねぇ紫耀くん
今度こそいなくなってもいいでしょ?」
紫『ダメに決まってるやん。
Aちゃんに避けられてから
ずっと考えてた。
俺じゃ相談相手駄目やったんかなとか、
また一人で抱え込んでるんやないかなとか。
そんな自分を責めちゃあかんよ、
俺はAちゃんがおらんくなったら嫌や。』
必死に訴えかける彼の顔は
やっぱり綺麗だった。
「本当?」
私は案外単純なのかもしれない。
紫耀くんの言葉は魔法みたいだ。
だけど所詮はそんなもの幻でしかない。
夢はいつか覚める。
紫『当たり前やん。
だってAちゃんおらんくなったら
朱里絶対悲しむで?』
紫耀くんの笑顔が
痛い程心に突き刺さった。
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紫樹(プロフ) - 神宮寺と主人公がどうなっていくのかすごい気になります^ ^ 頑張ってください！応援してます！ (2017年3月5日 14時) (
レス) id: 6e3ce78be8 (このIDを非表示/違反報告)
恋(ren)(プロフ) - りこさん» ありがとうございます！ (2017年2月25日 14時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
恋(ren)(プロフ) - まいさん» ありがとうございます！ (2017年2月25日 14時) (レス) id: 4779cb5bc5 (このIDを非表示/違反報告)
りこ - 複雑ですねー。ドキドキしました！ (2017年2月23日 16時) (レス) id: cd0a4f2848 (このIDを非表示/違反報告)
まい(プロフ) - 毎回楽しみに読ませて頂いてます！更新頑張ってください！！ (2017年2月20日 22時) (レス) id: 9eda4f6ff0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：恋(ren)
| 作成日時：2017年2月11日 19時
