Sewing needle and shears (ページ4)

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4話ページ4

しばらく進んで左に曲がるとそこにあったのはドアのない部屋だった。中も相変わらず紫色だったが一つだけ今までとは違うのはこの部屋には窓があるということだ。窓の外は暗い。つまり夜だ。目が覚めてから一番恐れていたことが起きてしまった。こんな遅くにどうやって帰るんだ？
　こんなところクリフが見たらさぞかし面白がることだろう。いつもそうだ。あいつは僕をいじめて楽しんでいる。僕が怖がるのが楽しくて仕方がないのだろう。
　僕は誘われるように足を踏み入れ、一直線に窓へと進んだ。前にはちょうど台があり、その上に立って外を見ると夜とはいえ、オレンジや赤、緑などのカラフルな光のおかげでどんな様子かはっきり分かった。

右には観覧車、左にはジェットコースターがあり窓を開けると急降下とともに絶叫が聞こえてくる。どうやらここは遊園地の建物の中でおそらくここは5階辺りだろうか。ふと下を見下ろすと長い行列があり、入り口付近に立つスタッフと思わしき人たちは皆ゾンビのような格好をしている。行列を目で追っていくとこの建物に続いているようだった。
数秒経って今僕がいるこの建物がお化け屋敷だということに気づく。それならどこかにゾンビが潜んでいたりもする。最悪だ。しかもよりによって夜だなんて。

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