16話 ページ16
その言葉の意味が分からず僕はただひたすら映像を観ることしか出来なかった。クリフはただふざけているだけなのだろうか。
《お前おかしいぞ。これがどうやったらぬいぐるみに見えるんだよ！ タチの悪い冗談はやめろよ！》
《冗談なんかじゃないよ！ 君の方がおかしいだろ！ だいたい僕がタチの悪い冗談なんて言うわけないじゃないか、君じゃあるまいし》
そうだ。これはやはりクリフの嫌がらせだろう。普段の行いからしてそうとしか考えられない。それにはっきり言ってどこからどうみてもぬいぐるみにしか見えない。
《おい、今それに触ろうとしたか？》
《だって、これはただのぬいぐるみだ》
《そう思うなら触れよ》
《無理だ。なんだか触っちゃいけない気がして》
映像の中の僕も同じものを感じたのか。ぬいぐるみに触れようとするたびに頭に浮かぶ警告は果たしてここに来てからのものだろうか、それともずっと昔からなのだろうか。分からない。記憶が抜け落ちている。
《本当にぬいぐるみに見えるなら触れるだろ、ほら！》
《おい、やめろよ！ やめろって！》
クリフが引っ張っているのか画面がぬいぐるみに近づく。怖い。でも気になる。あくまで触れるのは映像の中の僕だから今これを見ている僕には分からないかもしれない。それなら今映像を観ているだけの僕に直接害をなすわけではないだろう。
けれどなんだろう。こうして目を凝らしていると別の何かに見えてくる気がする。
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真紅エレン(プロフ) - キャリーさん» ありがとうございます (2016年6月15日 18時) (
レス) id: 51b325c414 (このIDを非表示/違反報告)
キャリー - アドバイスです!!少し空白を入れた方が読みやすいです！ (2016年6月15日 1時) (レス) id: a668f1fb19 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：真紅エレン | 作成日時：2016年5月25日 20時
